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「もうルイいじめは出来ないね、残念」

廊下に二人の足音が鳴り響く。もう他の生徒は帰ってしまったようで、どの教室も電気が消されている。
少し悲しそうにそう言ったミカは私の斜め前を有意義に歩いている。

「……まだ、続けるつもり？」

「当たり前でしょ？　あんなに面白い暇つぶしはないもの」

冷たい口調で淡々と話しているミカの後ろ姿は、怖かった。

「次は……誰にするつもり？」

私の問いかけに、ミカは少し悩んでいるようだった。しかし、数秒がたった後「あっ！」と楽しそうな声と同時にクルッとこちらをむいて答えた。

「ユウカにしましょう！」