大人オリジナル小説
- Re: 裏切られるのに、慣れただけ。 ( No.2 )
- 日時: 2013/10/26 16:46
- 名前: くう ◆RbIa02uyMM
落ちていく、重力に対して涙が出るほど従順な私の体。
元々の気温と、空気抵抗による風で感覚の無くなっていく顔、腕、足。
劈く、悲鳴。
なんか自殺って勇気がいるのかと思ったけど。
結構簡単じゃん。
皆は落ちる時どんなことを考えるんだろう。
走馬灯とかが駆け巡ったりするのかな。
あたしは何にもないや。
いや、何にも「ない」っていうのはちょっと違うかも。
何にも「なくされた」んだ。
落ちてるのが1年前だったらちょっとは違ったかもしれない。
1年前は幸せだった。
馬鹿みたいに笑って、誰かを心から信じて、心から愛して。
もうそんなことはできないな。
え?なんでかって?
……
裏切られるのに慣れて、
もう他の人を心から愛することなんてできなくなっちゃったんだ。
これで少しは、
復讐、出来るかな。
ああ、そろそろ地面だね。案外長かったな、落ちるまでって。
バイバイ。私の『親友』さん。
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