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*・・*2話*・・*

スタスタッ

早歩きで道を通って行く。

「お姉ちゃんまってよぉー」

すると、後ろから梨々香の声が聞こえた。

息を切らせて走って来る。

「お姉ちゃん歩くの早すぎ、お母さん怒ってたよ」

「別に梨々香には関係ないでしょ」

なぜか口調が冷たくなってしまう。

すると、今度は横から声が聞こえてきた。

「ねえ、あれって双子の如月さんだよね？」

「あっ、本当だ！すごーい似てるっ！」

女子2人組の女の子がきゃっきゃはしゃいでいた。

「でもさぁーやっぱり梨々香ちゃんの方が可愛いよねー」

「あ、それ分かるーー。凛奈ちゃんってさーーいじめられてるらしいよ」

「ヤダーー…なにそれっーー」

盛り上がりからヒソヒソ話になる。

正直ドキッとした。

まただ……いつもこう、梨々香の方が、梨々香方がって…

別に人気者になりたいわけじゃない。けれど「出来ない子」と思われるのが嫌なのだ。

お母さんもお父さんも学校の皆からも、いつも言われる。

小さい時から、ずっと…ずっと……

怒りと自分の情けなさにイラッとする。と同時に梨々香を無視して歩き始めた。

「ちょ、ちょとお姉ちゃん！！」

梨々香は呼び止めようとしたが凛奈はそのままとまらなかった。

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ガラッ！

教室のドアを開けた。

教室の中はいろんな話で盛り上がっている。

凛奈は自分の机の方に足を踏み入れる。と、その時！


バシッ！！

何かが頭にあたった。

コロコロコロッ…

下に落ちたのはぐじゃぐしゃにされた紙クズ。

「ぶっ！何あれ？今の見たぁー？」

「ちょーウケるんですけどぉ〜」

横から笑い声が聞こえる。

また始まる私へのいじめ。

いつもいじめて来る女子3人組。

右にいる肩まで髪をおろしているのは理沙（りさ）左手にいる横にポニーテールをしているのは由来（ゆら）そして真ん中にいる腰までの長いポニーテールに結んでいるのは、この3人組のリーダー的存在人物…神埼 咲（かんざきさく）

「てかあんた、いつまで学校に来るつもり？」

「ちょーー迷惑なんですけどーー」

「早くどっか行けよ、ブス」

「それ言えてる〜」

咲は言いながらお腹を押さえて笑った。

「………」

凛奈は無表情のまま黙っている。

「おい、ちょと聞いてんの？」

咲はまゆをつり上げた。

「………」

それでも何も言わない凛奈。

「っっ〜〜！！シカトすんな！！」

咲はそう言うと、凛奈を思いっきり突き飛ばした。

ガタガタガタッ！

後ろに倒れた凛奈はいくつかの机にぶつかる。