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〜プロローグ〜
私の名前は、渡邊麻子。
私立星ヶ丘女学院の中学2年生。
朝は、同じクラスで友人のリリこと井川紗理奈ちゃん、小百こと戸井田小百合ちゃん、裕香こと猟本裕香ちゃんと一緒に学校に行っている。
『おはよう!!』
いつもの朝。
いつもの教室で挨拶をする。
「あっ、麻ちゃん、さっちゃん、小百ちゃん、ゆんちゃん!!おはよう♪」
そう声をかけてきたのは、同じクラスで友人の春ちゃんこと九条春ちゃん。
明るくて優しいんだよね〜
『おはよう、春ちゃん!!』
私達も春ちゃんに挨拶をする。
「昨日のドラマ見た？」
「見た見た!!滅茶苦茶感動したよ!」
「私、まだ見てないんだよね〜」
「えっとね〜昨日の話はね〜」
「言わないでよ!!」
そんな他愛のない話をしていると……
「おっはよう!!みんな!!」
一際元気な大声が聞こえてきた。
『おはよう!!』
クラスにいたみんなが挨拶をする。
今教室に入って来たのは、川野純ちゃん。
クラスのリーダー的存在。
普段は元気でみんなのまとめ役なんだけど、その裏はいじめが大好きらしい。
逆らった人は、徹底的にいじめると聞いたことがある。
だから、みんな逆らわない。
「朝から元気だね〜」
裕香が純ちゃんを見ながらそう言う。
「よく毎日あんな大声出すよね。うるさすぎ。」
そう言ってイライラしたようなため息をつく春ちゃん。
「みんな逆らえないよ…逆らったらどうなるか分からないし…」
そう言うのは小百。
リリと私は黙って教室を見た。
そんなことをしている内に先生が来た。
「HR始めるから席について!!」
教室に入るなり大声で叫んだのは担任の宮本佐織先生。
今年、大学を卒業したばかりの新任だ。
とにかく短気で少しでも自分の思い通りにならないと怒る嫌な感じの人。
当然、みんなには嫌われている。
ガヤガヤしながらも席につくみんな。
みんなが座ったのを確認すると話始める宮本先生。
「それでは、今日の連絡をします。今日は……」
ガラ!!
先生が話始めた直後、急に教室の扉が開く。
そこから入って来たのは、今井ちゃんこと今井桜ちゃん。
私達の友人だ。
「おはようございます!!遅れてすみません!!」
今井ちゃんはそう言うと急いで自分の席へと向かった。
「今井さん、なぜ遅れたのですか？」
自分のペースを崩されイライラしながら今井ちゃんに問う先生。
「えっと……目覚まし時計が壊れてて…」
今井ちゃんが小さな声でそう言う。
「はあ…次から気をつけて下さいね。」
先生はため息をついてそう言うと話の続きを始めた。
キーンコーンカーンコーン
朝のHRが終わり、休み時間。
私達も集まる。
私達のグループは、リリ、小百、裕香、春ちゃん、今井ちゃん、私の6人だ。
「今井ちゃん、目覚まし時計が壊れてたって本当？」
春ちゃんが今井ちゃんに聞く。
「そんなわけないじゃん!!単にアニメを見てたら遅れただけだよ〜」
今井ちゃんがそう言って笑う。
「だと思った。」
「今井ちゃんらしいね(笑)」
「うんうん。」
「流石今井ちゃん!!」
「いいよ〜(笑)」
「なにそれ〜みんなひどいよ〜」
そう言って笑いあう。
いつもの日常。
こんな生活が続くと思ってた。
まさか、あんなことになるなんて……