大人オリジナル小説

Re: いじめ〜いつか笑える日を夢見て〜 ( No.35 )
日時: 2014/08/24 00:40
名前: エリン

休み時間。
純ちゃんが春ちゃんの席に向かった。
それを見た私達は純ちゃんより前に春ちゃんの席に行った。
純ちゃんが私達を睨みながら言った。
「そこどいてよ。私はこいつに用があるの。」
その言葉に裕香が答えた。
「嫌だ。春ちゃんに手を出さないで。」
純ちゃんは舌打ちをすると春ちゃんのロッカーに向かった
そして、ロッカーを開けると科書やノートを取り出した。
そのまま取り出した物を破り始めた。
「何するの!?やめて!!」
春ちゃんが叫ぶ。
私達も言った。
「純ちゃん、やめて!!」
「どうしてそんなことするの!?」
「春ちゃんの気持ち、考えなよ!!」
「最低。」
「やって良いことと悪いことの区別もつかないの?」
私達の批判を受けると純ちゃんは言った。
「あんた達には関係ない。」
『関係あるよ!!』
私達は同時に叫んだ。
純ちゃんはため息をつくと言った。
「はぁ…なんかつまんない。葉月、トイレ行こ。」
「あっ、うん。」
純ちゃんの言葉に慌てて返事をする葉月ちゃん。
そのまま2人は教室を出て行った。
2人が出ていくと、私達は春ちゃんに向き直った。
「大丈夫?」
私が聞くと春ちゃんは笑顔で答えた。
「うん、ありがとう。」
その笑顔が胸に痛む。
いっそのこと、春ちゃんにこれは嘘なんだと気づいてほしい。
そんなこと起きるはずないけど。
そして、放課後。
純ちゃんは春ちゃんを突き飛ばした。
「痛…何するの!?」
春ちゃんは純ちゃんを睨みながら叫んだ。
『春ちゃん、大丈夫!?』
私達は慌てて春ちゃんの側に駆け寄った。
純ちゃんはそんな私達を見ると葉月ちゃんに言った。
「葉月、帰ろう。」
その言葉に葉月ちゃんは驚いて言った。
「えっ!?純、いいの?」
純ちゃんは諦めたように言った。
「だって、こいつらいたらつまんないじゃん。まあ、終わらせるつもりはないけどね。」
そう言うと教室を出て行った。

それから毎日、私達はいじめに立ち向かった。
春ちゃんも今まで通りの笑顔を見せてくれるようになった。
私は一生この時間が続けばいいのに。
そう思った。
でも、時間は止まらない。
そして、ついに運命の日が訪れた。
……私達が春ちゃんを裏切る日が。