大人オリジナル小説
- あたしの手
- 日時: 2011/05/11 23:24
- 名前: 風香
あたしは3歳になった。
初めての七五三にいったときに気づいたこと。
「やだぁ!ママ!あの子手がないよ!」
「気持ち悪ークスッ」
「そんなこといっちゃだめよ!」
そんな声が聞こえてきた。
「井藤花音ちゃん」
でも・・・7歳になった今でも同じ。
あたしは左手首から先がなかった。
手首のところで丸くなっている。
「はい元気です・・・」
朝の健康観察。
元気じゃないけど元気だといった。
2年生になってからしばらくたった。
でも未だクラスになじめていない。
とにかく周りの目が気になるばかりだった。
6年生の大きい子に。
自分より下の1年生にも
そして同じクラスの子にも・・・。
あたしはいつも一人だった。
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- Re: あたしの手 ( No.1 )
- 日時: 2011/05/12 18:32
- 名前: 風香
「今日は花壇のくさぬきを手伝ってもらいたいの。
あ、でも井藤さんはできないから教室で本でも読んでてね」
先生は生活の時間、花壇の草ぬきを皆にやらせてあたしにはやらせなかった。
「ズルイ!」
「ざっけんなよ」
「しょうがないじゃん。手がないんでもん!」あはははははは
右手はあるのに・・・。
あたしは黙って教室へ戻った。
あたしは教室へはいると、上履きで机をなんかいも殴った。
教卓・・・先生の机をね・・・。
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