大人オリジナル小説
- 中間地点の裏取引
- 日時: 2011/05/15 17:44
- 名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y
虐めも、虐められもしないから。
めを覚ましてほしかったから。
ライオンに食われるあの子の痛みを分かってほしかった。
レイに戻ればいいのに。
留守録の音しか聞こえない受話器。
ノイローゼなのかな。。
学校も来ない。
こわい。
わ
い
。
はい、どうも。
この掲示板では初めましてですね。
えっと、玖龍(くりゅう)と申します。
普段はシリアやファジーなど、本館を中心に書いているものです。
お世話になっている方は有難う御座います。
題名が意味の分からないことになってますね、ははっw
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
こわいから、裏でしか出来なかった。
私、強くなんか無いよ?
■目次
■□prologue >>1
■□♯1 >>4
■□♯2 >>7
■□♯3 >>8
■□♯4 >>
■□♯5 >>
□登場人物
■□水無月 涙/minaduki rui
虐めも、虐められもしない、中間地点の女の子。
■□灰田 鈴香/haida suzuka
虐めグループと対立するグループのリーダー。涙と仲がいい。
■□柏木 春季/kariwagi haruki
虐めグループのリーダー。
■□小川原 綾乃/ogawara ayano
障害を持つ女の子。虐められている。
■□高部 アキラ/takabe akira
コミュニケーションが苦手。虐められている。
ets...?
この物語は、半実話です。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
- Re: 中間地点の裏取引 ( No.4 )
- 日時: 2011/05/12 21:27
- 名前: 玖龍 ◆7iyjK8Ih4Y
■□♯1■□
「ね、今日のアイツ、面白かったよ」
笑いながら私に話しかける鈴香に、私も嬉しそうに相槌を打った。
虐め報告。日課だ。
罪悪感を全く感じないわけではない。
ここで聞いている私に罪はかぶらない。鈴香はそんな人間ではない。……と、信じている。
私には、無理だから。
虐めるのが怖いから、こうして聞いて、笑ってる。
同罪だ。
「蹴ったら泣き出しちゃってさぁ、その姿がもう面白くって!」
五月にもなったというのに、この寒さ。
ボツボツとかさに当たる雨水は、私の足元をつうんとぬらした。
「何アイツ、泣いたんか」
感情のこもらない笑い方。
私は、鈴香が好きだ。好きだけど、時々怖くなる。
裏切られたらどうしよう。
あっちのグループにばれたらどうしよう。
「あ、そうそう。春季がさぁ、手紙送ってきたんだよねぇ」
春季ちゃんとは、もともと同じグループだった鈴香。
同じグループだったのに、春季が裏切ったという。
原因は、今虐められている子。アキラちゃん。
鈴香のグループでさんざん悪口を言ったくせに、春季が急にアキラちゃんと仲良くなったそうだ。
それでいて、今、裏切った。
私は強くなった雨音ごしに、鈴香の話を聞いていた。
「何か、『言いたいことあるならいって。あと、手紙返してね』だって。言いたいことは、『死ね消えろ』だって」
死ね消えろ。
そうだね、と、私は笑う。
「しかもさぁ、同じグループの人に手紙渡してって言うんだよ?強気なくせに弱いし」
その言葉が、私に向けられているようで怖かった。
■□♯1■□
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12