大人オリジナル小説
- 彼女は私に依存してる
- 日時: 2012/03/19 17:13
- 名前: 三世
#プロローグ
ねぇ、
教えてよ
どうして貴女はワタシの大切なモノを、
拒み、
妬み、
罵倒し、
枯らしてしまうの?
醜い、
そう言って貴女が握り潰してしまったモノは、
ワタシが必ずこの手で受け止めてみせる
嗚呼、
無邪気に明日を語り合ったあの頃が懐かしい
このまま貴女が何も気づかないのなら
ワタシは貴女を壊し、この滑稽なモノガタリを終わらせるよ。
- Re: 彼女は私に依存してる ( No.2 )
- 日時: 2012/03/20 08:03
- 名前: 三世
#2
蛍がうちに来て1週間が経過した。
「嬉しいなぁ、
明日から早苗ちゃんと同じ学校に行けるなんて!」
夕御飯を食べ終え、
テーブル越しに頬を嬉しそうに赤らめる蛍。
テレビを見て笑っていた私は、
視点を蛍に変え、
少し先輩面で、
「じゃあ、色んなトコ教えたげる」
なんて。
「えっとねぇ〜…」
すると蛍は、
キッと真顔になり、
テーブルに身を乗りだし、
右手の人差し指を顔の前で立て、
「1番最初にトイレの場所を!!」
「…………」
沈黙。
「……アハハハハハハ!!
そうよねぇ、
それは気になるわよねぇ!!」
沈黙を破ったのは、
台所からのお母さんの爆笑。
「お前、明日ちゃんと教えてやるんだぞ!」
ビールのおつまみを口に運びながら、
お父さんもそれに便乗する。
「え、なんで笑うんですかぁ〜!?」
混乱する蛍。
「そう、だね」
私もクスクス笑う。
蒸し暑い夏の夜。
私たちは既に、
家族の道を歩み始めていた。
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