大人オリジナル小説

APORI@ 〜アポリア〜
日時: 2012/09/02 19:04
名前: マッカナポスト ◆dDspYdvRLU
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel5/index.cgi?mode=view&no=12243

【aporia__それは螺旋の迷宮、不可解の輪廻】

はじめましての方ははじめまして。マッカナポストと申します。

以前ソフトな腐小説の方を書いていた者です(詳細は上記URLへ)!
無事そちらの方が完結しましたのでこちらの小説にもお邪魔させていただく所存です(*´∀`*)
中学生の私の拙い戯言に、是非お付き合いいただければと思います。

■Twitterやってます。ID=@posu39posu

【注意】
・駄文注意
・アンチホイホイ
・あくまで社会問題。BL要素は一切ございません
・重度の厨二病の作者に注意
・あんまり社会問題じゃないかも

【お越しくださった神達】
・アルジュナ様
・りま様

【作品概要】
東京でも有数の古くから続く富裕層地帯、江古田。人間としてのイデアを突き進む兄を持つ、凡庸で取り柄のない御曹司、阿倉敷 惺理(あくらしき さとり)はそこに住んでいた。兄と比べられ、嘲笑われる日々の中に蓄積するストレスに耐え切れず、彼は家を飛び出し、裏社会へと手を伸ばしていくのだった__

【登場人物】

阿倉敷 惺理【あくらしき さとり】
至って凡庸で取り柄のない財閥の御曹司。『聖なるイデア』と称えられる兄と比べられる生活にしびれを切らし、ついに家を飛び出す。容姿、頭脳、体力など全てにおいて平均的。19歳。


阿倉敷 聖理【あくらしき ひじり】
『聖なるイデア』という二つ名まで持つ、若くして完全なる人間。完璧にも拘らず物事に執着せず、信念を貫く美しい精神を持つ。それ故人々の嫉妬の対象になることもしばしば。将来は政治家としての道も有望視されている。20歳。


では、(最終警告的な意味で)『そんな装備で大丈夫か?』と聞かれて『大丈夫だ、問題無い』と答えてくださるノリの良い神のような方はお進みください。

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プロローグ:月に叢雲花に風 ( No.3 )
日時: 2012/09/01 19:21
名前: マッカナポスト ◆dDspYdvRLU
参照: 更新大変遅れましたすいません

__人間を堕落に導く最も大きな悪魔は、自分自身を嫌う心である。

                         ゲーテ


僕は人間として生きている。

尚且つ裕福に生きている。

更に言えば、日本でも有数の富裕層家庭かもしれない。

総資産は16億円とも言われる名家、阿倉敷家。僕はその一族の、更に跡取りの一人である。


だがしかし、
誇るつもりはあるが自慢するつもりは無い。

自分の人生においては、誇るつもりもないし、自慢もできない。


何故なら僕を凡庸というレッテルが邪魔するから。

当然、跡取りになれる確率はほぼ皆無であろう。

そう、僕は名ばかりの人間の手本なのである、悔しいことに。



だがしかし、それでも僕は生きなければならない。

『聖なるイデア』と讃えられる兄への復讐に身を委ねている内は。


窮鼠猫を噛むとでも言うべきだろうが___
自信というものが既に無い僕に、野心などありゃしないのだ。
勝ち組の最前線が負け組へ堕落・・・
お前からすれば哀れんでいるつもりなのだろうけどその瞳が一番憎たらしいのだよ。

_愚かしいとでも思っているんだろ、聖なるイデアさん。

だから勝てるはずもない。
勝とうとすらしていないかもしれない。


何故なら僕は愚かだから。

敗北者だから。

負け犬だから。



だから今僕は、こうしてここにいる。


こうして、名も知らぬ裏路地に。

たった一人で。
スラム街なんて日本に存在するとは思わなかったが_悲しきことよ_僕と同じ匂いがするよ。


ああ、もう疲れたよ、兄さん。
でもね、兄さん。
あんたのもがき苦しむ姿を見るために、今僕は生きているんだよ。
あんたが差し伸べた悪魔の手など、握るはずないじゃないか。


とっとと地面に頭擦りつけてろ。
そして朽ち果てろ。

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