大人オリジナル小説
- 血の涙涸れるまで泣き続けよう
- 日時: 2013/01/16 16:08
- 名前: 詩音
こんにちは。いや、初めましての方が多いですね。
本館でのコメディ・ライトで、二、三小説を書いている詩音です。
今回初めてここで書いていこうと思っています。
未熟な私ですが、応援よろしくお願いします。
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- Re: 血の涙涸れるまで泣き続けよう ( No.1 )
- 日時: 2013/01/16 16:53
- 名前: 詩音
私は紺野ひなた。地元の市立凪茶中に通う中学二年生。
私は友達も程々にいるし、家族関係も良いし、困るようなこと何て無い女の子だった。
あの日が訪れるまでは‥‥‥‥。
「ひなた、クラスどうだった?」
「あたしと晴香は一緒だったよ!」
二年生のクラス分け表を見てると、一年生で仲良くなった柚季と晴香が現れて訊いてきた。
「えー。私だけ違ったらやだな。えっとね、3組だよ」
恐る恐る言うと、二人は顔を明るくした。そして、私に向かって笑いながら言った。
「あたし達も」
「3組だよ」
息ぴったりに返って来た答えに私はうれしくなる反面、ちょっと残念な気持ちになる。
二人は小学校が一緒ですごく仲がいい。そして、とても優しい。
中学校入ってすぐ、友達を作れずにいた私に声をかけてくれたのに感謝してる。
でも、柚季と晴香と話してるとたまに、二人の付き合いが長いことを思い知らされる。
当たり前なのに、それが心の奥でチクリと痛む自分が馬鹿で嫌だ。
「また3人一緒だね〜」
「うん。うれしい」
「あ、ここじゃないのかな?」
2の3の木札がかかった教室に着くと、晴香がガラッとドアを開ける。
塗り立てのニスの匂いが、ふわっとして来た。私は結構鼻が良い。
「ニスの匂いがするね」
「「え?そうかな」」
はもって返された。二人の意見が共通してようが、私には匂いがした。
「うん。ほら、かいでみたら分かると思うよ?」
自分の長所なので、得意げに言ってみる。でも、二人は、
「そんなのしないよぉ」
と、あっさり行ってしまう。私も追いかけ、教壇の座席表を見に行く。
いつものことだから、全然気にならないけど。
放課後に日直日誌を書くの仕事があったから晴香達には待ってもらうことにした。
教室で書き終えた時には3人しか残ってない。
職員室まで届けに行こうとした時、私が椅子から立ち上がると、晴香と柚季も立ち上がる。
「あれ?待ってていいよ。私一人で行くから」
「あ、ううん。トイレだよ。トイレ」
廊下に出てトイレで別れると、早歩きで職員室に向かう。
担任の先生はいなかったから、そこに居た先生に渡して、また早歩きで帰って行く。
まだ出ていなくて、トイレの側で、3人分のスクールバックを持って待ってるとすぐに出て来た。
「あ、ありがと」
柚季が高い声を、陽のくれた暗い廊下に響かせた。
バックを渡すと、私達は下駄箱へ向かった。
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