大人オリジナル小説

過去という名の鎖
日時: 2014/05/06 10:43
名前: 雅 ◆cx/rWkDC1s

はじめまして。
ここでは初めて投稿の雅です。
いじめ系小説は初挑戦ですので、少々戸惑いがちですが
精一杯頑張りたいと思います^^

※長期不ログインのため、ID変更




○目次○

prologue >>1

第1章
高校生 >>4
初日 >>5
友達 >>7
それぞれ >>9
見覚え >>11
うわの空 >>12
冷たい彼女 >>15

第2章
部活 >>17
弁当 >>20
変わり目 >>21
違和感 >>22




以後続きます。


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Re: 過去という名の鎖 ( No.21 )
日時: 2014/03/24 00:59
名前: 雅 ◆L5jDasJqg6




ー変わり目ー


入学して二週間程たった頃。


「じゃあ行ってくる!ばいばーい!」

「行ってら!頑張ってね〜!」

「ファイトー!」


今日から琴が部活に行きはじめた。
最初は選手としてのバスケ部かと思ってたら、まさかのマネージャーだった。
しかも、男子バスケ部の。
思いっきりの青春を過ごそうとしている琴。

あたしもなにかしらの部活に入ろうかなって思ったけどなんかやる気がおきず。
結局帰宅部として学校生活を送ることにした。


でも琴が部活に行くということは、

「帰ろ〜」

「今日どーする?」

、、これから帰る人がいなくなった。

今迄は琴と帰っていて、最初は唯菜と3人だったけど、
後から野江さん達と帰るようになったから別々になることが多くなっていた。



「友梨、彩華帰ろー!」

「帰りどっかよらない?」

「いいね〜!いこいこ!」


あたしの視界の端にはいつも通り教室を出ていこうとする唯菜達が見えた。
もうこれは定着していて、琴が部活に行きはじめた以上、3人で帰ることがなくなるのも時間の問題。


悲しいけれどあたしと2人で帰るなんてことはまず、あり得ない。
この二週間程で気づいたけれど、あたしは琴を通じて唯菜と繋がりを感じているように思えてきた。
琴がいると唯菜と会話が弾む。
2人でいたことは殆どなかった。



……現にあたしは今唯菜から誘われていないから。


「茜ばいばーい」

「ばーい」 「また明日〜」

それでもこうやってあたしに声をかけてくれるから、嫌われてはいないから安心した。
別に悪口とか影口とか言われてないし、あの3人はずっと前から仲が良いから何も思わなかった。…寂しいと感じることはあるけどね。

「あっ、ばいばーい!!」

あたしも帰るかな…。
鞄に教科書をしまい肩にかけたときだった。


「雪乃ちゃん、帰ろう!」

「帰ろ〜」

「お、帰ろ帰ろ〜♪」


あたしがふと後ろを振り返ると、篠塚さんと他の子2人が帰ろうとしていた。
琴がいたときは稀に帰っていたときもあったけど、やっぱり琴がいないだけであたしのまわりはガラリと変わる。
篠塚さんも琴がいなかったらあたしと帰ることはないのかな…

でも、このまま1人っていうのは辛い。
彼女達がちょうど教室を出ようとした所を、あたしは勇気を振り絞って呼び止めた。

「し、篠塚さん!」

「ん、茜ちゃん。どうした?」

あたりまえだが篠塚さん達は止まってくれた。

「あ、あの。、、一緒に帰ってもいい?」

…自分から話しかけるのがこんなに緊張するなんて。
なんて言われるかな…

断られたら……

「うん、全然いいよっ、帰ろ!」

「…ありがと!!!」

あたしの不安を消し去り、あたしを手招きしてくれる篠塚さん。
いいよと言ってくれたことに嬉しさが込み上げ、内心驚きながらも、4人で教室をでた。



その光景を始終見ていた館野さんには気づかないまま。


ーーーーー…
ーーーーー…


「あ、なら琴とは塾が一緒だったんだね!知らなかったなー!」

「そーそー、最初ビックリしたけどね笑」

下校時。

琴と篠塚さんは塾が一緒だったらしく、友達だったことが分かった。
そして、

「茜ちゃん、こっちは千春ちゃんとみっちゃん」

「榎原千春。よろしくね」

「冴木美月だよ、よろしくね?」

と、篠塚さんが2人を紹介してくれた。

「牧野茜ですっ、よろしくね!」

榎原さんはショートで髪がほぼ茶髪で少し金髪も混じっている。
確か水泳をやっていたらしくて、塩素により髪質が変わったらしい。
だから肌も焼け色だったと、自己紹介の時言っていたのを思い出した。
最初はふ、不良?とか失礼なこと思っていたっけ…

みっちゃんと言っていた、冴木さんはセミロングの前髪がパッツン。
ピアノをやっていたことがあるらしく、手が綺麗だった。
指先が細く、羨ましいと思った。

篠塚さん達は席が近く、すぐに仲良くなったらしい。
あたしでいう琴と唯菜みたいだ。



でもなんだろ、、

全然好きだけど、嫌いじゃないけど、
唯菜よりも篠塚さん達との方が居心地がいいなんて…

最初に仲良くなったのは唯菜の方なのに…





ーーー…なんて疑問は「まあいいか」という自己解決で消え、

その日からは篠塚さん達と帰ることが増えていった。



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