大人オリジナル小説

アダルトチルドレン〜愛されない子供〜
日時: 2013/09/08 21:58
名前: 藍里四季 ◆wcVYJeVNy.

お母さんが、大好きでした。
しかし、お母さんは私が大嫌いでした。
私が醜いから。悪い子だから。
だから、お母さんは私が嫌いでした。

お母さんに、愛されたかった。

愛するって、どんな気持ちなんだろう。

お母さん。

お母さんは、私がいなくなった方が良いと思っていますか?




*目次*
1話 醜い容姿 >>1

Page:1 2 3 4 5 6 7 8



Re: アダルトチルドレン〜愛されない子供〜 ( No.6 )
日時: 2013/09/13 21:27
名前: 藍里四季

2話 傷

「……痛い」
どうして、私の心は悲鳴をあげているのだろう。
自分で腕を切った時は、全然痛くなかったのに。
今は、心も体も悲鳴をあげている。泣き叫んでいる。
「綺麗だな……」
私の左腕を埋め尽くしている傷は、どれも痛々しかった。
血が滲み、消えそうもないその傷は、私には美しく見えた。
私のことを、「精神異常者」とでも言うのだろう。

ピコン、と着信を知らせる音がなった。
私は携帯を手に持ち、メールを確認する。
大原美祐(おおはらみゆう)ーー私の友人からのメールだ。
「愛、今から会える?」
今の時刻は午後10時。
中学2年生は出歩いてはいけない時刻だ。
でも、私は「勿論!!」と返信して、服を選ぶ。
今の服装は黒いパーカーにハーフパンツ。
「このままでいいや」と呟き、部屋を出た。

パーカーのフードを目深に被り、家から出る。
携帯や財布は手に持っている。
私ーー伊藤愛(いとうめぐみ)は、近所のコンビニへ向かった。

「美祐!!」
既にコンビニに到着していた友人へ駆け寄る。
「愛〜!!」
彼女は私に抱きつく。
「美祐、どうしたの?」
「あのね、あのね、あのねー!!」
彼女が話し出そうとした瞬間……
「愛先輩?」
「……陽!?」
私が所属している部活・柔道部の後輩……細川陽から声をかけられた。
「やっぱり、愛先輩だ」
陽は、太陽のような笑顔を見せた。
「陽、どうしたの?」
「眠れなかったので暇つぶしに」
「ああ、よくあるよね、そんなこと」
「はい!! ところで、そちらの方は?」
私の背中に隠れるようにして立っている長髪の少女に目を向ける陽。
「友人の大原美祐」
「はじめまして、大原です」
美祐は陽に会釈する。
「で、これが細川陽。後輩」
「初めまして、細川っす。愛先輩にはいつもお世話になっています」
陽も、美祐に会釈する。
奇妙な夜。
こんな夜には、何かが起きるんだ。

Page:1 2 3 4 5 6 7 8



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大7000文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。