大人オリジナル小説
- 信じて欲しかった
- 日時: 2013/09/18 00:57
- 名前: うた姉@夜の女の子
あれは、確か高校初めての夏。
私、大宮那奈は百合子ちゃんに誘われてバスケ部の試合を見に行った。
私と百合子ちゃんは、バスケ部のマネージャーだ。
今日は、一群の選手以外オフなのだが、百合子ちゃんが行きたいということでここに来ている。
もうすぐで第一Qが終了するときに、百合子ちゃんが私の服の袖を引っ張った。
「那奈ちゃん。ちょっと良い?」
「え?うん。良いけど… 」
百合子ちゃんが連れてきたのは体育館への入り口。
「選手に差し入れ?」
彼女に声をかけても反応がない。
「………どうしたの?」
「ふっ……………ハハハハハッッ!!!!!!!」
ビックリした。
本当にビックリした。
いきなり笑い出した百合子ちゃんの顔には、いつもの優しい笑みとは別のものが刻まれていた。
「ふふっ…………那奈ちゃん。バスケ部にはカッコいい人いっぱいいるよねぇ?」
「え…………」
百合子ちゃんの顔は、まるでクイズを出す子供のようだ。
「ふはっ!!勘が弱いなぁーふふっ」
楽しそうに彼女が笑う。
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