大人オリジナル小説

仮面家族
日時: 2013/10/14 21:49
名前: akuma ◆CUSCskUtes

こんにちは。

仮面家族は、ぐろくはありませんが、ドロドロしています。

荒らしはいいですよ。

楽しんでくださいね。

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Re: 仮面家族 ( No.37 )
日時: 2014/01/30 21:13
名前: akuma ◆CUSCskUtes

三 弱いもの

さーて、今日は、どうやっていじめようかな…

ここは使われていない体育用具倉庫。
校舎から最も遠く離れているので、教師たちが通る心配もないし、
生徒も来ない。
もっとも、この学校で最も権力を持っている私に逆らう人なんて、
この学校にはいないけどね。

「お呼びでしょうか。瀬奈様。
 どのようなことでもいたします。」
これは決まり文句。
「そうね〜。何にしましょう。ね、瀬奈様。」
取り巻きの一人 川岸哀歌だ。
彼女は、ユキを足蹴にしながら言った。
ユキの顔が苦痛にゆがんでいく。
「今回は、この跳び箱を掃除してもらいましょうか。
もちろんチリひとつない状態まで。」
今私が座っている跳び箱は、ずいぶん古い。
長年堆積したほこりで、全体が白く汚れている。
え?
座っている私は大丈夫か?
もちろん、ハンカチを敷いて座っているわよ。
ユキの顔が、さらにゆがみ引きつっていく。
「何よ、その顔は!」
ガッ と、鈍い音がしたかと思うと、
哀歌がユキの顔を蹴り上げた。
ユキが床に倒れる。
顔は、さらにゆがんだ。
「いい顔ね。今回は、掃除ではなく、
あのゴミを蹴りましょう。
ねぇ。皆さん。」
「えぇ。楽しそうですわ。」
次々と、ユキは蹴られていく。

ユキが動かなくなったら今日は終わり。
案外つまらなかったわ。
明日は、どうしてあげようかしら。
私は跳び箱の上で、細く微笑んだ。

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