大人オリジナル小説
- 今、生きているのが辛い君へ。
- 日時: 2013/11/15 17:57
- 名前: 夕凪
今――生きているのが辛かったら。
今――凄く追いつめられていたら。
忠告する。
プライドなんて、持っててもいつか捨てるんだから。
助けを求めればいいんだ。
涙を流さない、なんて。美徳でも何でもないから。
涙を流すのは当たり前のこと。
泣き虫だよ、皆。
君だけじゃない、分かってるでしょ。
泣くのは皆だよ。
自分に自信を持って下さい。
必要だから、カブト虫も、ミミズも、クワガタも、生まれてきたのです。
ミミズは死んだら肥料になります。
カブト虫やクワガタは優しい飼い主に育てられて、餌を与えられて、可愛がられます。
「お前なんかいらない人間」
そう言われたら、必要だから生まれてきた。
胸を張ってそう言って下さい。
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- Re: 今、生きているのが辛い君へ。 ( No.1 )
- 日時: 2013/11/23 15:48
- 名前: 夕凪
私は平穏に人生を、中学校生活を送ろうとしていた。
友達がいて、好きな人がいて、時々間違えて、怖いグループは避けて。
平穏、無事に中学三年生を迎えて、七ヶ月目の十月だ。
文化祭の実行委員を決める日だった。
学級委員がすればいいとか、言う人はいるけど無理だよ。
「いいじゃん、信頼されてるってことだよ」
緋香里が言ってくれた。
そして、六時間目。
私は黒板の前に出て話し合いの進行をしていた。
そして、投票の時間。
「時岡」「時岡」何個も何個も出てくる自分の名前。
嬉しいような、照れるような。
千沙はそんな気持ちで自分の名に正の字を足していった。
千沙は十六票。
和也が十三票。
あとの一票は緋香里の物。
「ってことでよろしくお願いします」
私と和也は皆にそう言った。
休み時間
「すごいね――、やっぱ違うよ千沙は」
「ううん。理沙はいっつもいっつもこうだったもん」
「理沙さんはすごいもん。千沙もやっぱすごいし」
「ありがと、緋香里。あ、委員会あるからバイバイ」
平穏無事なはずだった。
このときまでは―――――。
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