大人オリジナル小説

決められた道
日時: 2013/11/23 16:40
名前: かもめ ◆z97Nvk30Io

道。

大きな幅の広い道から、何百本、何千本もの細い道、太い道が繋がっている。

しかし、行った先は皆同じ場所だ。

そこまで、皆は大きく言うと『暇つぶし』をしている。

幅の広い道は多くの人が今歩んでいる途中だとしよう。

ただ、その道は

派手に転んだら違う道に入ってしまう。

立ち直って、また普通の人と同じ道を歩もうとしても、

誰かが必ず、拒む。


普通の人の道に、戻ろうとするのは許されない。

普通の人とは違う道を、真っ直ぐ歩いていかないと、

駄目なんだね。

『あの時、ああすればよかったな』とか、

『どうしてああなっちゃったのか』とか

後悔しても何も起こらなかった。

原因を探って、改善しても、

その人が私の記憶を持ってる限り、駄目なんだ。

『この人は危ない。道の妨げになる』

って。


私は生まれた瞬間から、大きくその道からずれちゃったんだ。



















―――

――


今でも強い印象を受けているのが、


激しい空腹と喉の渇き。


口の中に広がる苦い鉄の味。


体力は限界に達していた。


かすれた声で母親を何度も呼んだ。






おなか、すいた。のどかわいた。




「お か あ さ ん」


「…………」


振り向いてくれなかった。



何度も呼んだのに。どうして?



聞こえないの?



もう一度、呼ぶ。




ドウシテ?ドウシテ?ドウシテ?ドウシテ?


ねぇ、無視しないでよ。


お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん、お母さん。お母さん。お母さん。
お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん。お母さん!!!!



良かった、気づいてくれたんだ。ねぇ、お母さん―――



――



痛い。痛い。痛い!痛い!!



ドウシテブツノ?



いたい、いたいよ。ねぇ、髪ひっぱらないでよ。いたい!いたい!



助けて助けてイヤダ、イヤダ、助けて助けて助けて
助けてタスケテたすけて助けてたすけてタスケテ!
助けて助けて!助けて、どうして?助けて
たすけて助けて、タスケテたすけて、こわいよ!助けて助けて、
ぶたないで助けて助けて、たすけて
たすけて助けて助けてタスケテ助けて!いやだ
いたいよタスケテぶたないで助けてたすけて助けて
タスケテたすけてたすけて助けて助けてタスケテ
助けてタスケテ助けてたすけて助けて助けて助けて





意識が、朦朧とする。





面倒くさそうな顔をしながら、母親は家の鍵を拾った。
母親はゴミの散らかる部屋をを掻き分ける様に出て行った。


母親がその日、帰ってくる事は無かった。







○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○


※題名、イマイチだったので変わりました。申し訳ございません。

始めまして。第1作目の小説となります。

所詮中1の書く駄作なので、理解に苦しむ場面も多々あると思います(笑

文才などと言う物はないです。

ちなみに飽きたら放置するかもです。

学校で起きた事とかは一部実話を交えております。

トリップはつけたりつけなかったり。




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登場人物紹介


*寺岡 楓 (テラオカ カエデ)*

主人公。幼少期に母親に虐待され、トラウマが
残っている。叔母と叔父が楓を引き取り、今までは
普通の学校生活を送ってきていた。


*内原 奈央(ウチハラ ナオ)

楓の親友。食べる事が好きな女の子。


*津川 愛海(ツガワ マナミ)

女子からも男子からも注目を集めている転入生。
しかし、彼女が学校に来てから何もかも変わってしまった――。

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決められた道 ( No.1 )
日時: 2013/11/23 16:40
名前: かもめ ◆z97Nvk30Io

食料が欲しい。幼いながらも、私は食べ物の有難みを理解していた。



「食え」



ごはんだ!久しぶりのごはんだ!


おかあさん、ありがとう


今日はおこってないのかな…





何日かに一回与えられる、かじりかけのパサパサに乾いたパン。

それが命綱だった。



賞味期限は大分過ぎているだろう。

だが、腹の空腹を補うのに必死だった私は、無我夢中に口に詰め込んだ。



パンを口に含むたび、水分がパンに吸い込まれ、カラカラに喉が渇いた。
飲み込むのにも一苦労し、度々喉につっかえる時があった。


「早く食えよ」

「ゲホ…痛いよ…がほっ!ゲホゲホ!
 うっ…ゲホゲホゲホ」

「あー、クソが!!吐いてんじゃねぇよ………パンもまともに食えねーのかよ、死ね」

「…………」


せめて、水が欲しい。



私がパンを食べ終わると、母親は
吐瀉物を適当に片付け、またどこかへ出かけて行った。

毎晩、どこへ行ってるのだろう。



そんな事、当時の私には聞けない事だった。

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