大人オリジナル小説

杜若の花が咲く頃は【スクールカースト】
日時: 2014/09/20 19:55
名前: 源近

スクールカースト(または学校カースト)とは、現代の日本の学校空間において生徒の間に自然発生する人気の度合いを表す序列を、カースト制度のような身分制度になぞらえた表現。もともとアメリカで同種の現象が発生しており、それが日本でも確認できるのではないかということからインターネット上で「スクールカースト」という名称が定着した。






カキツバタ(燕子花、杜若、Iris laevigata)はアヤメ科アヤメ属の植物である。カキツバタは湿地に群生し、5月から6月にかけて紫色の花を付ける。内花被片が細く直立し、外花被片(前面に垂れ下がった花びら)の中央部に白ないし淡黄色の斑紋があることなどを特徴とする。

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Re: 杜若の花が咲く頃は【スクールカースト】 ( No.3 )
日時: 2014/09/21 10:05
名前: 源近

「行ってきまーす!」
誰もいない部屋にあいさつをし、あやめはマンションを出た。


井上あやめ、教員免許を取ったばかりの今年二十四歳。今日から近所の花咲中学校に勤めることになる。うれしい一方で、彼女には不安もあった。教師になり初めてで、副担任という大それたことを任されたのだ。しかし、不安を追い払うかのように彼女はポニーテールにした頭を左右に振り、満面の笑みで学校へ走った。



「えー、今日から新学期が始まります。みなさん、花咲中学校の生徒という自覚を持ち…」
体育館で、校長が生徒に語りかける。
「はー…だっりぃ…」
「黙れよハゲオヤジ…」
数名の生徒がそう呟く声が聞こえた。
「では、ここで新任の先生の紹介です。では、前へ」
「はい!」
あやめが校長先生の横に歩み寄る。
「井上あやめです。担当項目は国語です。えっと、今日初めて教師となったので、分からないことが多いと思います。そういう時は教えてもらえるとうれしいです。よろしくお願いします!」
数名から拍手が聞こえる。
「では次に、各学年、各組の担任の先生を紹介します」
あやめは事前に聞いていたので、割と緊張せずに聞いていたが、生徒の方はそうはいかないようだった。何しろ、一年間の生活が懸かっているのだ。

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