大人オリジナル小説
- 落乱恋愛事情(忍たま)
- 日時: 2016/08/29 23:06
- 名前: ぱせりんぬ
七松先輩との約束(体育委員会編)
三之助『俺…もう滝夜叉丸先輩にはついていけません…。』
滝 『っ…。』
時友 『次屋先輩っ!』
三之助『七松先輩はもういないんです…目を覚まして下さいよ。』
滝 『…分かったような口をきくな。お前に七松先輩の何がわかる。』
三之助『分かりますよ…そりゃ2年間も委員会を共にしてきたんですから。』
滝 『…一時解散する。三之助…少し頭を冷やせ。』シュッ
三之助『…頭を冷やすのは先輩の方でしょうに。』
今年の春。6年生の先輩方達は卒業した。
6年生がいないというのはやはりどこかで寂しかった。
今でも身元が分からない6年生がただ1人いた…七松先輩だった。
七松 『近い内に学園に顔を出す!それまで私抜きで頑張れっ!!』
そんなことをいっていたような気がした。
みんな泣いていたからうるさくてなんて言ってたか覚えていない。
まぁ俺も泣いてたけど。
滝夜叉丸先輩に頭を冷やせっていわれたけど…何をしていいか分からない。
とりあえず部屋に戻るか。
富松 『…三之助?どうしたそんな暗い顔をして。』
三之助『いや…滝夜叉丸先輩に頭冷やせって言われてね。』
富松 『怒らせたのか?』
三之助『あー…そういうことだな。』
富松 『大変だな。』
三之助『そっちもだろ。4年生で委員長ってか?ご苦労様だな。』
富松 『食満先輩に言われたんだよ。次の委員長をやってくれってね。』
三之助『…滝夜叉丸先輩もあの七松先輩から言われたのかね〜。』
富松 『さあな。まぁどちらにせよ滝夜叉丸先輩が委員長になるだろ。』
三之助『それもそうだな。…そろそろ部屋に行くわ。じゃあな。』
富松 『あぁ。』
富松にあったせいで余計滝夜叉丸先輩を考えてしまう。
滝夜叉丸先輩に悪いことしたな…。
でも…俺もあんなお遊びに付き合ってる暇もないんだわ。
続く
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*出てきたキャラ紹介*
▼七松 小平太 元体育委員長。暴君。今だに身元不明。滝大好き人間。
▼平 滝夜叉丸 体育委員長5年生。自慢好き。七松に好意をよせている。
▼次屋 三之助 体育委員4年生。滝の委員会活動に不満。嫌いではない。
▼時友四郎兵衛 体育委員3年生。滝と三之助が喧嘩しないか心配。マイペース。
▼食満留三郎 元用具委員長。富松を委員長にさせた。後輩大好き。
▼富松作兵衛 用具委員長4年生。面倒見がよい。三之助の友達。
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- Re: 落乱恋愛事情(忍たま) ( No.5 )
- 日時: 2016/09/01 22:25
- 名前: ぱせりんぬ
滝『…まさか小雨に打たれただけで熱をだすとは自分でも思うまい。』
小雨は大雨に変わり大粒の雨の音が聞こえる。
このまま熱が下がらなければ七松先輩に会うことはない。
それでいい。それでいいのだ。
私は体育委員長としての努めを果たせなかったのだから。
三之助にあんなことまで言わせてしまって…。
本当に馬鹿だな私は。
滝『今頃七松先輩は何をしてらっしゃるだろうか…。』
…まてよ。七松先輩の性格だ…。いけドンで私を探すに違いない。
こんな涙で腫れた目を見せるわけにも…。
もし七松先輩がきたら…こんな寝巻で会うわけにも…。
い、一応着替えておかねば!!
七松『いっけドーン!!滝夜叉丸だいじょーぶかー!?』バンッ
滝『え…あ……』
七松『なんだ!着替え中か!!』
滝『ノックをしてくださいっ!!貴方は馬鹿ですか!!』
七松『あ…。』
滝『……七松…先輩?』
どうしよう。馬鹿っていったから怒ってらっしゃるのか?
本当に私は馬鹿だ。
七松先輩まで怒らせて…一体何をしたいのか…。
七松『滝。こい!』
滝『へ?』
七松『こいといっているのだ!私の胸に抱き着くがいい!』
滝『ど、どういうことですか?』
七松『今のお前は何処か寂しそうに見えたのでな。ほれ!』
滝『……ッ』
思いっきり七松先輩に抱き着いた。
寂しかったんだ。私は。
先輩方がいなくなって全て分からなくなったのだ。
今まで先輩方に甘え過ぎていた。
七松先輩は私をずっと抱きしめていてくれた。
七松先輩は気づいて下さったのだ。
涙があふれ出る。
滝『ぜ…全部っ…分からな…くなって…こ…怖…かったん…です…』
七松『大丈夫だ。お前は一人ではないのだから。私もいる。』
滝『もっと…ぎゅっ…としてくだ…さい。』
七松『今日の滝は注文が多いな!泣き止むまで抱き着いてやる!』
滝『っ…。』
今日は大雨…。雨の音しか聞こえない。