大人オリジナル小説
- 道端の女の子
- 日時: 2017/04/06 00:54
- 名前: 漣
漣(さざなみ)と申します。
初投稿、初小説なので、
読みにくいところが多いと思いますが
どうぞよろしくおねがいします^^*
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- 空き地の草むら ( No.1 )
- 日時: 2017/04/06 01:21
- 名前: 漣
天井を見上げると、丸い電気カバーの底で古い羽虫の死骸がパラパラと沈んでいる。そんな面白くもなんとも無いものをじっと見つめながら、私は退屈に思った。
春休み…。
特に予定も無く、新学期は同じクラスメイトのまま学年が上がるので真新しい気持ちもしない。
来る日も来る日もこうして窓を開けて、ベッドに寝転がりボーッと過ごしているだけだ。
私も何か新しいことがしたい。
そう思っていた時、窓の外から春の香りと共に女の子の声が聞こえた。
「よいしょ、よいしょ…」
幼く汚れのないその声は、もはや無垢とは程遠い私には少しばかり不快に感じられた。そしてそれと同時に好奇心が掻き立てられる。
私は窓からそっと、家の前の空き地あたりを覗いた。
女の子は空き地に生い茂った草むらの中に居て、シロツメグサなどの花を摘んでいる。
まるで空き地の中の野花を全部摘み取ってしまうくらいに真剣に。
その真剣な幼いふくふくとした顔は、私の心の何かいけないものをくすぐった。
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