大人オリジナル小説
- / 十文字学院特進異能力科 .
- 日時: 2018/06/28 07:53
- 名前: 七瀬
とあるpjの小説置き場です…!
Rないかもしれませんが宜しくお願いします;
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- Re: / 十文字学院特進異能力科 . ( No.1 )
- 日時: 2018/08/13 14:22
- 名前: 七瀬
「…はい、済みません、………大丈夫です、はい…宜しくお願いします」
窓の外を見遣る。目が痛い位の快晴だ。
不意にくら、と眩暈が押し寄せて倒れそうになり、そのままの勢いでベッドに横になる。
吐き気に頭痛、眩暈、怠さ、それから寒気。寧ろ何故熱と腹痛はないのか、と言いたくなるような具合の悪さのオンパレードである。
ベッドの脇にある小さなデスクに置いたビタミンウォーターを手探りで探し当てて口に含むと、多少は気が落ち着くような気がした。
目を瞑ってじっとしていると(吐き気が酷い)、2年の時に学校を休んだことを思い出した______あの時はそう、演劇部と生徒会本部役員総出で見舞いに来たんだったか…あれをありがた迷惑と言うんだろう、いやそうに違いない。今回は来たら本当に不味いかもしれない。吐く気がする。
「______、蝉…」
昼過ぎ。ツクツクボウシが頭痛を酷くしている気がしないでもない。俺何かしましたか。
他はかなりよくなったが眩暈が酷い。トイレに行くために入った洗面所で立っていられなくなって座り込む。深く息を吐くと、そこで唐突にインターホンの音が響いた。
「誰で______、…あぁ綺鏡さん」
「こんにちは、お見舞いに___って灰原先輩!!? ちょっ、なんで倒れ…本当に大丈夫ですか!?」
「………全、っ然大丈夫ですよ多分」
「とっ、取り敢えず横になりましょう、っていうか私来ない方が良かったかな、なんだか済みません…」
「………気になさらないで下さい…」
ベッドに横になると多少眩暈が楽になる。謝り倒しつつ買ってきたものを広げてくれる彼女は、今日あった出来事を少しづつ話し出した。
「そうだ…らむね先輩に今日先輩が休みだって話したら物凄いショック受けてましたよ、『くうとが 、 ですか … !!? そんな 、 もう えんげきぶ の ぶしつ に とじこもります … !』って。毎日閉じこもってるのに」
「あはは…、如何にもらむねさんが言いそうですね…」
だんだん話すくらいの余裕は出てきたので話に交じる。彼女がらむねさんの話を続けるので耳を傾けていると、ん?と違和感に思い当たる。
「…そう言えば綺鏡さん、今日は部活は…?」
「ああ、朝のうちにらむね先輩が教室に来て、今日の部活はない、って言ってました。珍しいですよねー、平日に部活がないなんて…」
__________心臓が氷水に浸かったような心地がした。
思考が追いつく前にベッドから飛び出していた。「先輩っ!!?」と心底驚いたような声を出す綺鏡を無視して階段を駆け降りる。
理由は1つ。
あの人が部活を休みにする時は、決まって悪いことが起こる予兆だから、______である。
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