大人オリジナル小説
- 雄猫軍隊劇〜埼玉のとある日常〜
- 日時: 2019/06/08 04:45
- 名前: 中原健悟
夏も暑い6月の前半であった。冷やしソーメンの美味しくなる時期。
とある日、二匹の猫がいた。猫の名は大和丸と黒鉄であった。黒鉄はある日、猫缶が食べたかった。今日のご主人さまのご飯は何かなーと期待していた矢先であった。黒猫黒鉄はある日、餌をもらえないことに気づく。オカシイ…いつもご主人様は家のソファでゆっくりしていれば「鉄!」とよびかけてくれるはずである。ご主人様は30代前半で大和丸と黒鉄を愛していた。30代前半の彼女にとっては嫁の貰い手がいないのは激しく患い事だったのだろう。ある日、彼女は堅物と見せかけて実は下心丸出しの上司に迫られていた。「池村、お前今日の仕事もミスしただろ?」30代前半の女の名は池村 優子といった。池村は上司である龍雅 繁一にいつも酒絡みでねちねち愚痴を言われていた。池村は自宅へ帰った「はあ、今日も残業だった…」そんな暮らしを支える猫神様信仰の多い加須市では鯉のぼりの生産が盛んである。「過疎市では…。」日頃愚痴をこぼす池村は学校の教諭をしてみたかった。学校法人でなき小さき小学校の増える世の中で子供に囲まれて暮らすのは池村にとって最高の仕事であった。池村「よし、私加須市でちんまりと小学教教諭やるわ!!」そういいながら面接用紙(もとい履歴書)を持っていって、加須市小学校へ行くのであった。埼玉と言えば浦和レッズというサッカーチームで有名であるが果たして埼玉はボールを裂く玉な位サッカーの練習などしているだろうか。池村の面接は即OK
な位学校の人員は困っていた。人口減少(過疎化)によりおじい世代は直ぐに働いてくれる人材が必要なのであった。まず、池村は体育教師をやることにした。龍雅はある日、地下鉄の駅前で一人駅弁を食べていた。駅弁の名は雛人形弁当。龍雅には娘・息子がいなかった。定年退職を迎えるはずの年齢で龍雅は一人の金融会社の女に吸い寄せられる。金融会社の女の名;有理香はある日、お金の出費を抑えるように龍雅に勧める。有理香「そのお金で土地を買って畑を耕すのよ。女の心はやはり
胃袋を握ればこっちのもんよ」優しい有理香さんはある日、質屋も執り行っていた。煙管に蓄音機など刀の鍔などどれもアンティークさを感じられる品だった。そう龍雅には見えたのだ。さて池村の小学校では少林寺の留学生リ・ウェルシさんが来ていた。韓国少林寺は強いよー!な女の子ウェルシはある日、子供たちに少林寺拳法を教える。その強いこと強いこと。全小学生がウェルシの虜になってゆくのだった。ウェルシには秘密があった。そうウェルシは女の子として転生すべき歳ごまかしの手段があるのだった。それが甘酒である。甘酒は女の子の体に化学反応を起こさせるのである。小学生というのは嘘でウェルシは竜の子だったのである。ある日、ウェルシは池村からドラゴンの子はどう生まれるのかを知りたがった。竜は哺乳類なのかさっぱりわからなかったのである。池村は知っていた。ドラゴンは分からないが、カモノハシは卵は産まない哺乳類の方に属することを。オーストラリアでアボリジニに教わった経験のある男職員龍雅 新桐はある日、オーストラリアではオリンピックがあったことを思い出していた。シドニーとアトランタである
寺道の家庭の息子は足がとても速く、大人顔負けであった。龍雅 繁一
その人である。有理香は金融会社として繁一に会社の金を返すように催促するの出会った。繁一はある日、オリンピックで金を稼ぐことを決めたのであった。ひと段落、今日の仕事が、終わった池村はある日、缶コーヒーをサッカー部員達におごってあげていた。家では大和丸と黒鉄が池村の仕事場からの帰りを待っている。缶ジュースでは無く缶詰状態
で魚の缶詰を待っている。そんな猫たちがいる日常にホッとする伊家村優子なのであった。(了)
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