大人オリジナル小説
- ヒーローと悪人は幼馴染み兼同居人である
- 日時: 2019/10/22 17:26
- 名前: 湖神
世の中には、悪党がいてそれを退治するヒーローがいる。そして、みんなが想像するヒーローは、いつも笑顔で優しくて、なんでも出来て、黒い部分なんて見せないみんなの憧れ的存在………
「今日こそお前のこと消してやる!覚悟しろよ!」
「そんなことさせない!龍矢いい加減こんなことやめろ!」
「うるさい!」
「こんなこと僕だってしたくないのに……」
「うぅ〜痛い……」
「あんな無茶するからだよ。龍矢いつまで続けるの。どうせ僕には勝てないよ」
「!」
「これ以上怪我されても困るし」
「うるさい。やめる気無いし…そもそも関係ないだろ。つか悪党を家に置くお前の頭はどうなってんだ」
「関係がない訳でもないだろ?それに龍矢に一人暮らしさせたくないしね。」
「大樹…お人好しにも程があるだろ…そこまで来るとキモいわ!」
「アハハ酷い言い様だな?心配してんのに」
「はいはいヒーロー様はみんなに優しいもんな。悪党にも優しくってか?だから俺はお前みたいな奴が嫌いなんだよ」
ボソッ「まったく…僕にとってはなによりも龍矢のことが大切なのになぁ…?」
「あ?なんだよ」
「…別に」ニコッ
「うわぁ、その笑顔スゲェ胡散臭いな。俺嫌いだわ」
「えぇ〜酷い」
「おい!ヒーロー今日こそお前を倒してやる!」
これからもヒーローと悪党の戦いは続く!
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- Re: ヒーローと悪人は幼馴染み兼同居人である ( No.1 )
- 日時: 2019/10/27 21:10
- 名前: 湖神
「ねぇ、龍也…」
「……………」
「その傷は何かな?」
「…いや…その……こ、転んで…」
「転んでそんな大怪我しないよね?龍也くんは?」
「う、受け身がうまく出来なくて?」
「なんで疑問形?嘘つかないでよ」
「あ…ぅ…その…」
数分後………
「で…結論、その自称ヒーロー野郎に道を歩いてるだけで殴られたと?」
「……はぃ」
「よし…ちょっとそいつ探して殴ってくるね」
「いや、いいって…」
「はぁ?」
「ぅ…だ、大樹くん顔が怖いよ…」
「いつも、いつも『大丈夫』とか『いいから』とか結局そう言ってさ、龍也は、僕に優しいって言うけど一番優しいのは龍也だよ?」
「え…?お前なに言って……」
「傷ついた龍也なんて見たくないよ。僕は、龍也のことを助けるためだけにヒーローになったんだから、もっと僕に頼ってよ……」
ギュッ
さっきっからなにを言ってんだ?すげぇ俺のことでキレてくるし、俺のためとか…俺が優しいとか意味分かんねぇ…なにがどうなってんだか…
「おい…苦し…」
ぎゅうぅぅぅぅっ
「……………」
まったく………
「龍也……?」
「?んだよ…」
「どこにもいかないで…」
「は…?」
「…好きだよ…誰にも渡さない…渡したくない…傷つかせない…」
「おい…なんなんだよ…もう…」
まぁ…大事に思ってくれるのは嬉しんだけど…
いい加減に離して欲しいなぁ…
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