大人オリジナル小説
- 吸血鬼に捧げる鎮魂歌
- 日時: 2022/03/09 23:41
- 名前: カジノゆ
ちょっと?グロいやつとかでます。最初からでます。ご注意を。投稿頻度は期待しないでください。次もはやく読みたい!ってなってもらえると嬉しいですがなにぶん文章力皆無で練習中です。まあこういうことが言いたいんだろう、、、な、みたいな感じで緩く見守ってください
×××× ×××× ××××
「お、お兄ちゃん」
「しっ、大丈夫だよ。目を開けるな。」
「う、ん、、、、、、」
ぐちゃ、ぐちゃ、と不快な音が耳に響いてくる。鼻をかすめる鮮血のにおい。ベッドの下に入って隠れてはいるが、恐らくばれているのだろう。ラルクを強く抱き寄せる。ラルクは小刻みに震えていた。何も見ていないはずだが、何となく状況を察しているのだろう。少しでも安心させたくて頭を撫でた。だが手が震えて髪に触れただけだった。母さんと父さんの次は俺たちだ。何とかしてラルクだけでも逃がさなければ。でも、どうやって?力じゃ勝てない。絶対に。話なんて通用するわけがない。命乞いをしたところで、期待を持たされて殺されるのがおちだ。どうする、どうする
ドチャ、と何かを投げ捨てる音がした。恐らく終わったのだろう。次は、、、、、、
「ら、ラルク、に、逃げっ」
「みぃつけたぁ」
ベッドが持ち上がり、吸血鬼が目の前に現れた。さっきまで、扉の前で口を拭いていたのに。
「あ、ぁあ」
ラルクが目を開けてしまった。腕のなかでか細い声を出している。
「く、そぉぉぉおおお!」
俺はラルクを離して立ち上がり吸血鬼の腰辺りに突進した。もちろんびくともしなかったが、抑えているだけでいい。
「ラルク!逃げろ!走れ!」
「お、お兄ちゃ」
「はやく!」
ラルクはまだ7歳だ。この状況で立ち上がる事なんてできないかもしれない。床には母さんと父さんが血まみれで倒れていて、目の前には化け物がいる。だけどラルクはよろよろと立ち上がり走り出した。半ば精神がおかしくなっているのかもしれない。焦点がさだまっていなかった。それでも、生きていればなんとかなる。
「逃がすわけないでしょお?お兄ちゃんをじっくり味わってから君もみんなと同じ場所に連れてってあげるよぅ」
吸血鬼はそういうと俺の腕をつかんでもぎ取った。
「あ、あああああああぁアっ」
膝から力が抜けた。肩が熱い。首筋にぞわりとした感触がはしった。
「おいしそぉ」
プツ、という音が遠くで聞こえた気がした。
「!?っあ、、、うぐ、、、、、、ん」
それと同時にあり得ないぐらいの快楽が全身を襲った。痛みなんて気にならなくなるぐらいの。
コツ、と扉の前て誰かの足音がした。遠くなる意識のなかで扉を見る。もしかしたら吸血鬼ハンターが来てくれたんじゃないかって、淡い期待を抱きながら。
「おい、ガキが一匹逃げ出してんぞ」
そこには、別の吸血鬼と祖の方に担がれているラルクがいた。吸血鬼は俺を投げ捨てるように床に叩きつけた。
「しってるよぉ。あとでおいかけっこしよぅと思ってたんだよぉ」
「おいかけっこ?、、、、、、まったくてめぇは意味わかんねぇな。でもま、こいつは殺さなくて正解だぜ。こいつはダンピールだ。」
「ええぇ!ダンピールぅ?やったぁあ。始祖様に誉めてもらえるぅ」
ラルクが、ダンピール、、、、、?吸血鬼二人はなにかを話しながら部屋を出ていった。
ごめん、ラルク。ごめん。ごめん。
だんだんと薄れていく意識のなかで、俺はラルクに謝り続けた。
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