大人オリジナル小説

生徒くんと先生さん!!
日時: 2022/03/20 15:44
名前: lapisu
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13247

○主な登場人物

生徒くん・・河合 純(かあい じゅん)
15歳の高校1年生。
先生に片思い中。

先生さん・・戸田 弘樹(とだ ひろき)
年齢非公開。数学教師

○サブ登場人物

木村 瑛太(きむら えいと)
純の親友。

花川 春(はなかわ はる)
瑛太の彼女。


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Re: 生徒くんと先生さん!! ( No.1 )
日時: 2022/03/20 16:16
名前: lapisu
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13247

#1
「今日告白しちゃえば?」
いつ告白しようか迷っている。
そんなボクの悩みに瑛太はテキトーに答えた。
「おまっ…。そんなフランクに告白できるわけないじゃん!!」
まさかそんな返事が返ってくると思ってなかったから勢いよく立ち上がる。
教室にいたクラスメイトの視線がボクにあつまる。
やがて女子が「純くん好きな人いるんだぁ〜」だとか「誰だろ?誰だろ?」だとかコソコソ話し始める。
瑛太はそんなボクを見上げながら「好きな人いるのバレたな乙w」
と笑う。
「まぁ…いいよ。どうせ誰かはわかんないでしょ。」
恥ずかしいという気持ちを抑えながら椅子に座る。
そして瑛太の目を見てもう一度「いつ告白するのがいいと思う?」と小さめの声で問う。
瑛太はうーん。と考えた後に、「体育祭。」と答えた。
「体育祭?」
「そー。もう秋だし、そろそろ体育祭あるんじゃないの?」
瑛太はそういいながら窓の外を眺める。
ボクも窓の外を見た。
校庭のすぐ近くにある小さな山の木木の葉は赤や黄色に色づき始めていた。
「体育祭って言ってもな…。
応援団とかになって派手に告白するとか?」
体育祭で思いつく告白シチュエーションといえばそれくらいだ。
瑛太はボクの提案を聞いて冷めた笑いをした後に
「そんなん効かないだろ。生徒相手にやるわけじゃないんだしさ。」
と声を抑えて言う。
「……だよなぁ。」
「徐々に距離詰めてってってのがいいんじゃないの?俺よくわかんないけど。」
「よくわかんないって…。じゃあ花川さんにどやって告白したんだよ〜」
「覚えてないよそんなん。」
「じゃーもう。先生が担当する係とかになってどうにかこうにかするしかないか。」
「それが一番だなぁ。」
瑛太はそう返事した後手元にあったプリントでなにかを作り始める。
何してんの?と言う目で見ていると
まだ作り途中の紙をつまんで飛ばす動作をした。
「紙飛行機?」
「うん。」
「なんで急にw」
「なんか作りたいな〜って思って。
純も作る?」
無言で紙を渡してくる。
「あ…ありがとう」
受け取らないわけにもいかないから紙を受け取り、昔の記憶をたどりながら紙飛行機を折った。
「できた。」
「ボクも〜」
瑛太は自分の紙飛行機を渡してきた。
「お前が飛ばせ。お前のために作ったんだから。」
「えっ?」
瑛太の言葉に首を傾げる。
「覚えてないの?5歳ん時さ。」
「あぁ!!」
瑛太の言葉で昔の記憶を思い出す。
そういえば昔、『お願い事をしながら紙飛行機を飛ばすと願いが叶う』と言う話をおばあちゃんから聞いて、それを瑛太に教えたことがあった。
それを聞いた瑛太は目を輝かせて『ほんとう!?』と言った後、紙飛行機を作って『はるちゃんとずっといっしょにいられますように!』と言いながら紙飛行機を飛ばしたのだ。
その願いが叶ったのか偶然なのかはわからないが瑛太と花川さんは小学校、中学校のクラスだってずっといっしょ。
それに高校まで同じになったのだ。
「俺が叶ったんだからお前も叶うだろ。飛ばせよ。」
瑛太は机の近くの窓を全開に開けてボクに言った。
「えー。わかったよ。」
ボクは半信半疑…と言うより全不信全擬で返事をした。
右手に紙飛行機を2つ持ってそれを飛ばす。
ちょうどいい方向から吹いてきた風に乗りながら紙飛行機は飛んでいく。
それを見ながら小さな声で呟いた。

「戸田先生とずっと一緒いれますように。」

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