大人オリジナル小説

ダメな子でごめんなさい
日時: 2022/11/26 21:43
名前: リンネ

肌寒くなってくるころ真っ赤な血の付いたナイフを持った少女が真っ暗な路地裏を歩いていた。
ぐちゃぴちゃり... 
歩くたびに何かを踏みつぶしたような音が鳴る
「__任務完了しました首領。」
そういった少女は路地裏を後にした。
頑丈そうな扉の前に少女は立ち止まっていた。その少女はとても美しい見た目をしていた。
太陽を知らぬような真っ白の肌、腰まで伸びた白い髪、なんといっても目を引くのが長いまつ毛に囲まれたまるで血を流し込んだかのような真っ赤な目である。
コンコン
「首領、赤城です。」
「入れ。」
「報告いたします。」
「裏切者は一人残らず殺しました。」
冷淡な声で彼女は言った
「良くやった。」
冷え切った声で30歳ほどの痩せ形の男は言った
「失礼しました。」
重そうな扉が閉まり少女はこの場を後にした。

この少女の名前は赤城零 犯罪組織「プログレシビア」の構成員だ。
齢十歳にして一日で150人を殺害したといわれている
朝7時から書類仕事をこなし、昼には傘下の組織の監視、夜には暗殺や敵組織の壊滅などを行う最後にそれを首領に報告し、少女の一日は終わる。

とある日の夜、少女は焦っていた。
敵組織の壊滅に向かっている途中、その組織の幹部に襲われ戦闘をしていたのだ。
「(まずい、囲まれた向こうには狙撃手、南側には幹部、どうする)」
傷だらけになりながらも少女は何とか倒すことに成功したが一人に逃げられてしまった。
しくじったっ
重い足を引きずりながら少女は何とかアジトまで帰り着いた。
「ッ_首領、報告ですッ。」
「敵組織の者の奇襲に会い何とか倒しましたが、そのうちの一人に逃げられました。」
「申し訳ございませnッ」
「逃げられた?」
低い殺気を含んだ声が首領室に響いた
「ッッ!申し訳ございませんッ首領_」
「い゛ッ」
首領は彼女の傷口を思いっきり踏みつけた_
「使えないなぁ」
「今日はお仕置きだなぁ!」
少女の顔が絶望に染まった。
「ぁ」
「ごめッな゛さい、ゆるしてください」
「やだ♡」
ボロボロと涙をこぼしながら引きずられるように少女は地下室へと連れていかれた
「悪い子にはお仕置きをしないとねぇ」
「ぁッやだッごめんなさいおとうさッ」
ニコニコと笑いながら首領___いや赤城海
零の父親は手錠で零を拘束した。
そしてそのまま、零の手足の骨をおる。
「あ゛あ゛あぁ゛」
痛みで泣き叫ぶ自らの娘を見て海はにやりと笑いきつく首を絞めた
「かっはッふひゅぁ゛かはッ」
(あたまのなかがふわふわする、しぬのかなぁ)
意識が飛ぶ寸前で海は手を放した
「げほっかひゅっはっは」
「ほんとにさぁ出来損ないだよねぇ、お前はさぁ死ねばいいのにッ」
バキッ
思いっきり蹴り飛ばされた零は壁にぶつかった
「あーいまのであばら3本くらい折れたんじゃないかな?」
倒れている零の髪の毛を掴み顔をあげさせ、耳元でこう言った________
「もっといい子になってね」


「はい」
どす黒く濁った眼で少女はそういった。
                            ダメな子でごめんなさい fin.

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