4.「沖田さんっ」山崎に呼ばれて、俺は振り向く。「何でぃ山崎」せっかくあの銀髪――坂田先輩――を、見てたのに。「また・・・見てたんですか」「うん」「あ・・・っと、そーじゃなくてですねっ。今日の放課後、ゲーセン行きませんか?」「ゲーセン・・・?」「はい」「嫌でぃ。俺ぁ、あんなうるさいとこ苦手でねぃ」「そーですか・・・」うなだれた山崎を無視し、俺はまたグラウンドを見る。風になびく銀髪は、――とても綺麗で、俺の大好きな色だった。