大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 銀魂−沖田受け多め ( No.343 )
日時: 2011/07/10 21:50
名前: 祐希


@ 無邪気な君【3】


 ぼんやりと歩いていたら、前から沖田さんが歩いてきた。 でも、いつもとは何故か雰囲気が違った。 こう、なんていうか、ほわっとした感じ。 いつもの殺気満々な態度じゃなくて、柔らかい感じ。 ひとつひとつのパーツがどことなく細い気がする――のは、気のせいかな?


「沖田さん、おはようございます!」
「んー、あ、おはよ山崎。 …………何でィ、じろじろ見やがって」
「いや、何でもないですけど……」


 うーん、やっぱり声も高い気がする。 もうアレかな、沖田さん女体化しちゃったかな。 見た目が女の子すぎるあまり、女体化までしちゃったかな。 ははは、そんなわけないだろ山崎退! 目を覚ませ、沖田さんはれっきとした男だろ! 華奢な体躯してたって真っ白い雪肌だったってさらさらストレートな髪だったって、沖田さんは男なんだ。 ……ちくしょう、何か自分で言ってて悲しくなってきた。 沖田さんの見た目なら女の子って言っても通用するのに。 ていうかむしろ女の子なんじゃね?


「おい山崎、女物の制服とか持ってたりするかィ?」
「いや、持ってますけど」
「持ってんのかよ!」
「え、ええ。 持ってますけど、どうしたんですか女子制服が? 沖田さんに必要なんですか?」
「――――」


 それきり黙ってしまった沖田さん。 あれ? 俺もしかして地雷踏んだ?


「ひ、つよう……なんでィ。 あの、ほら……」


 ――正直、沖田さんが顔を紅潮させて、俯き加減に喋るの見てると、本気で男に見えないから困る。 しどろもどろになりながら、必死に言葉を探す沖田さんは女子顔負けだ。 あ、やべ、なんかすごいどきどきしてきた! なんか変な気起こしそう! 耐えろ、耐えるんだ退!


「――――ってなわけでィ……」
「え?」
「だぁから、俺いま女になっちまったんでィ! だから制服を貸せって……!」


 あーなるほど、それで制服を……て、えええええええええええええええええええええええええええ!?


「おおおおおお、沖田さんいま女なんですかあああああああ!?」
「いまだけな」


 さらり。 平然と答える沖田さんにいっそ清々しいものを感じる。 どうしよう、沖田さんが女だったら俺完全に惚れてる。 あ、いまは女だったんだっけ。 てか何で? 女になった理由は? もしかして、俺の妄想がついに現実と区別されなくなっただけ?


「山崎、せーふく、」
「あ、すいません! 明日持ってきますんで!」
「頼むなー」


 それだけ言って、沖田さんはスタスタと歩いて行った。 その背中に少しだけときめきを覚えたのは内緒にしておきたいところだ。


 ――翌日、沖田さんに女子制服を渡した俺が、土方さんに殴られたのは言うまでもないことだろう。



 無  邪  気  な  君



 ( 土方さんんん! 理不尽ですよーッ! )





*山崎が「土方さん」って呼ぶの何か新鮮w ……そんでもって、沖田はいつ治るの?w←