大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: (BL)現妄実想((げんじつともうそう))【キャラクター投票 ( No.130 )
- 日時: 2011/07/21 19:26
- 名前: aki 秋元 aki
授業はあたりまえのように進んでいった。
オレは中々頭に入ってこない、学習内容を必死に叩き込もうと何度も頭を殴りつけた。
リアルな話をしてしまえば、いずれオレははげるだろう・・・・・・。
オレは昼食タイム&昼休みの時間、弁当を開くと同時に授業内容を書き込んだノートを開いた。
「おぉ、水都まさか勉強するのか!?」
迎え側に座り売店で買ってきた焼きそばパンをほおばる悠斗が目を丸くする。
「うん。何か今日は内容が頭にはいってこなかったんだ。」
しんみりと言うと悠斗はニカッと笑った。
「そんなに心配しなくたって大丈夫だろ!俺なんて、授業チンプンカンプンだぜ?」
笑い混じりに言う悠斗。
しかし、彼はつねに学年のベスト15位には入っている。
「・・・悠斗が言うと説得力ないんだよ。いっつも成績オレより上じゃん!」
「ははは、そうか?気のせい気のせい」
――いや、気のせいなんかじゃない!
平和主義なオレは笑顔をはりつけつつ、そうだよねとうなずいた。
ガラガラガラ―――ダンッ!!
突然教室のドアがものすごい音をたてて開かれた。
当然、教室内にいた全ての生徒達はほぼ同時にそちらを向く。
みな、瞳には驚きの色が見える。
しかし、ドアを乱暴に開けた張本人はそんなことを一切気にする事無くヅカヅカと教室に入ってきた。
生徒達は最初、誰の知り合いだ?と辺りを見回していたが、やがて考えが一つになる。
ドアを開けた本人が大声で叫んだからだ。
「洸先輩!忘れ物です!」
手に持っている弁当箱が入っていると思われれる袋を黒澤の前に行くなり、ずいっと差し出してくる。
―え、アイツ誰?
―リーダーに弁当って・・・・・・
―付き合ってるのか?
―まさか!リーダーは青樹がお気に入りだろ!?
―でも、リーダーもてるから・・・
―ってか、アイツ誰だよ!
激怒、悲しみ、噂・・・・・・
オレの耳にさまざまな感情の混じった声が響く。
ちなみに、オレは今もまだ学習ようノートから目を離していない。
一秒でも多くの単語を覚える時間に使いたかったからだ。
――・・・でも、黒澤誰と話してるんだろ?
気になったオレ。気になりすぎたオレは我慢できずに悠斗にたずねる。
「なぁ、悠斗。誰教室に入ってきたかわかるか?」
「んぁ?」
オレの質問に悠斗は焼きそばパンをもぐもぐさせつつ、曖昧に答える。
「ん〜、何かどこかでみたことある後輩。どこか分かんねぇ〜けど。」
・・・どこか?
オレは赤点を覚悟の上でようやくノートから顔をあげた。
そこには、予想以上に黒々とした風景が広がっていた。
生徒達はみな、黒澤と話している少年を睨みつけているではないか。
その瞳には殺意のあるものさえある。
「・・・みんな大人げないな。子供相手に。少しは大人の余裕をみせようぜ?」
小さくほぼ独り言のようなトーンで口を開くとほとんどの生徒に睨まれる。
しゅん、と小さくなるオレに悠斗がまぁまぁと慰めてくる。
仕方なくオレは周囲を見渡すのをやめて、黒澤と話している人物が誰なのか見ることにした。
「あ」
オレは思わず驚きの一言を発してしまう。
「悠斗、悠斗あれ!あの子!!」
少し興奮吟味に悠斗の肩をゆすると悠斗はマイペースな声音で笑う。
「なぁ?見たことあるだろ?」
「うん。あのこ、確かゲーム屋の前で喧嘩した夕音寺清野君だ!ほら、一年生の!!」
悠斗の方へ身を乗り出し耳元で小さく叫ぶオレ。
悠斗はあぁ、と言っただけで他には何も言わなかった。
黒澤と清野はその後、しばらくの間話していた。
笑いながら話すこともあったし、普通な感じに話すこともあった。
オレはその様子をみながら複雑な思いを噛み潰した。
ようやく二人の会話が終わった。
清野はそのまま何気ない顔で教室を出ようと後ろを向く。
「ぁ」
一瞬オレと目があい、清野は驚いた顔をした。
しかし、オレに話しかけることはなく、そのままスタスタと教室を出て行ってしまった。
若干睨まれた気がするのは気のせいだろうか?
何でオレがアイツににらまれなきゃいけないんだ?
何で黒澤とアイツが?しかも弁当を届けてるんだ?
携帯電話の向こうがわで黒澤と話してたやつは清野なのか?
あんまり人と親しく話してない黒澤が・・・・・・・・・・・・
オレは次々と生まれては飛び立っていく疑問をかかえきれず。立ち上がった。
「・・・どうした?水都。」
悠斗が怪訝そうな目を向けてくる。
「うん。ちょっとトイレ!」
明るく言おうとして失敗した。
語尾が裏返ったのだ。
「・・・・・・プッ!どうした、水都!」
悠斗が顔をくしゃくしゃにして笑った。
「ははは、昨日のんだ風邪薬が悪かったんだ!!」
オレは教室に笑顔を向けるとそのまま、歩き出した。
心臓の鼓動と重なるように、自然とオレの瞳は潤っていた。
・・・本当にどうした?オレ。