大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【銀魂 BL 銀総受け R18】 記念小説リク募集中 ( No.24 )
- 日時: 2014/01/12 22:20
- 名前: ヌコ介
そいつは、俺に手を伸ばしながら俺の名前を叫ぶ。こんなことはいつものことだから、特に気に留めるようなことはしないのだが。
「どうしたよ? っ、今日は、ずいぶん泣きついてくるじゃねえかっ」
まるで子供が泣きじゃくるように俺の名を呼ぶ万事屋にそう言えば、万事屋はやはり泣きじゃくった子供のような顔で言った。
「なっ、んで、っぁひぅ、んな、顔っしてんだよッ、ひぅぁ、ンあああ゛……!」
万事屋はそう言うと、自分の性器から白濁を発した。
俺がどんな顔をしていたって言うんだ?
お前に心配されるような不抜けた顔をしていたのか?
お前が泣きじゃくるようなおかしな顔をしていたのか?
お前がそうやって苦しむような顔を作らなきゃいけないほど、俺は。
「俺が、どんな顔、してたっつうんだ……」
万事屋の中に自身を入れながら、俺は言った。声が少し裏返っていたような気がしたが、気のせいだと思うことにする。
「は、ぁ、すんげえ、ひっでぇ顔、してた……、見ててこっちが不機嫌になるような、ひんでぇ顔、っしてた」
今まで無理矢理抱いて来たにもかかわらず、こいつは今、俺に、こうやって、言ってくれてる。
肩の力が抜けて、体中の穴と言う穴から気力が引きぬけていくのを感じた。
ああ、そうか。俺はそんなひどい顔をしていたのか。自分でも知らない間に。そんな顔をしていたのか。
「ひ、じかたは、なんでこんなこと、すんのか、知らねえけど、なんの理由もねえわけじゃねえんだろ? 俺でよかったら、相談っ、くらいなら乗ってやっけ――」
「――……っだよ!」
俺は万事屋の言葉をさえぎって、そう怒鳴った。万事屋にではなく、俺に向かって。万事屋は自分が怒鳴られたものと勘違いしたんだろう。言葉を無くして、俺の下で唖然とした顔を作っている。
「な、んでっ、てめえらは、そうなんだよ……っ!」
優しすぎる。
穏やかすぎる。
なごましすぎる。
愛しすぎる。
なんで、こいつらはこうなんだ、なんで、こいつらはこんなに。
言葉を失い、どうしようもない感情が頭の中を隅まで埋め尽くす。
「なんで、こんなひでえことしてんのに、てめえらは、俺なんかに」
笑ってくれんだよ。
あいつもそうだ。俺はあいつを一人にしたはずなのに、俺に対してなんの不満もたれず、逝ってしまった。俺は本当のことも言えず逝かせてしまった。もう、届かない思いを胸に、俺は今まで生きている。
万事屋は俺を数秒の間、見つめると静かに笑った。