大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【銀魂 BL 坂田総受け R18】 コメ、リク募集中 ( No.62 )
日時: 2014/03/01 23:24
名前: ヌコ介

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「――いやあ、偉いお世話んなったのー!」


 時刻は夜の八時を過ぎようとしていた。
 外は暗く、街に立ち並ぶ家々には温かな明かりがともっている。

「あ、ああ」

「こちらこそ、」


 そんな中、明かりなんて微塵ともついていない土方と沖田がゲッソリした表情で目の前に立つ坂本と、その腕に抱かれながらも眠っている議員時を見つめた。


「その、なんだ、あんな事やっちまった後になんだが、その、……すまねえ」


 土方が言葉だけの謝罪を述べる。決して頭を下げないのが土方らしい。


「なに言うちょる、肘肩君!」

「土方な」


「銀時を好きにせえゆうたんはわしじゃあ! おんしらはなあんにも悪くなかあ!」


 気さくにそう言う坂本だが、土方たちに銀時が良いように抱かれていた時、めちゃくちゃ不機嫌だったのを、土方は察していた。

「いや、そう言う訳にも――」

「そうですかい。そりゃあ、助かりやした。じゃあ、これから旦那と長い夜を楽しんで下せえ」


 言うが早いか。
 沖田は一人そう言うと坂本に背を向け屯所に戻ろうとした。「っだ、おい、総悟……!」と沖田を引き留めようとする土方を坂本が止める。


「ああ、よかよか。そんじゃあのおー」


 坂本は眠る銀時を腕に抱いて踵を返し夜に消えていこうとする。

「っあ、一つ言い忘れちょった」


 立ち止まると、坂本はグラサン越しから土方を見据えた。口元は笑っているが目は笑っていないのが見てわかる。


「今日は今日。これからはこれからじゃ。わしゃあ、戦なんぞに興味なんぞありゃあせんがのお、自分のモン横から根こそぎ取られるっちゅうのも気に喰わん」


 坂本は優しく銀時の額に唇を触れさせる。


「銀時はわしのモンじゃ。嫁にはわしが貰う」


 笑っていない目を笑わせて坂本は闇の中に消えていった。
 土方は失恋確定だと、その場で少しの間かたまっていた。


                          終わり