大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: カゲプロR18とか書いちゃう← ( No.455 )
- 日時: 2014/11/08 22:13
- 名前: 真・まっしゅ
【キドマリ(ヤンデレ)】
「マリー、」
俺が優しく名前を呼べば、彼女は微笑みながら「なあに?」と返す。
そんな些細なことでさえ愛おしく思う。
彼女のすべてが好きだ。
どんなに小さなことでも、すべての仕草、言葉、動作が好き。
好きすぎて、好きすぎて、好きすぎて。
おかしくなってしまいそうなほどに。
「なあ、これからどこかに出かけないか?」
「うん、いいよ。みんなで行くの?」
「いや、二人だけで」
そう言うと、マリーは頬を赤く染めながら「そ、そっか」と恥ずかしそうに微笑む。
とくん、心臓が跳ねた。
本当にマリーが可愛くて仕方がない。
だからこそ俺の中には『独占欲』というものが湧いてくる。
――彼女を独り占めしたい。他の誰にも見せたくない。
でも、こんなに汚くてどろどろしたものは、マリーには知られたくない。
だから、今まで必死に押さえ込んできた。
これからもそうしていくはず、だったのだが。
「――あれ。二人でお出かけ?」
「あ、カノ」
用意も終わり、アジトを出ていこうとしたところで声が聞こえた。
その声の持ち主は家族のような存在の人物で。
いつもは何てことない二人の会話に、黒い感情が湧いてくる。
何で俺とマリーの邪魔をする?
何で俺以外の名前を呼ぶんだ?
なあ、何で、なんで――。
「え、あ、キド、っ」
気がついたら彼女の手を強く握っていた。
そのまま自分の部屋の中へ入れて、鍵を閉める。
「キド? どうしたの……?」
心配そうに顔を覗き込んでくるマリーに、また心臓が跳ねる。そして、より胸の中にどろどろとした気持ちが流れてくる。
こんなにも可愛いマリーを誰にも見せたくない。
彼女を、どこかに隠してしまいたい。
「……そう、か」
『隠して』しまえばいいのか。
誰にも見えないように。俺だけにしか、見えないように。
ああ、想像するだけでぞくぞくする。
「き、ど?」
異変を感じたのか、肩を震わせながら俺の名前を呼ぶ彼女を、そっと抱き締める。
大丈夫、怖がらなくてもいい。
マリーは俺が守るから。
そう言っても不安そうなマリーに、優しく微笑んで。
さて、と。そうと決まったら彼女を、
――早く隠さなくちゃ。
【End.】