大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: カゲプロR18とか書いちゃう← ( No.456 )
日時: 2014/11/08 22:21
名前: 真・まっしゅ

【キドマリ】



「じゃあ、行ってくるな」

ぽんぽんとマリーの頭をなで、扉へと手を伸ばす。
もう少しでドアノブに触れる、というところで後ろからぎゅっと抱きつかれた。


「マリー?」
「ねえ、キド」
「ん?」
「あれは?」


……あれ?
ぼやかしたような問いに首をかしげる。
あれ、とは一体なんだろうか。忘れ物はないし、戸締りなどもしている。
なにか忘れていることがあったかと考えてみるが、俺には心当たりがない。

「……」

いまだにマリーは抱きついたままだ。
まあとりあえず。と腰にまわっている手を離して、マリーと向かい合う。
ほんのりと頬を赤く染めたマリーに、問題の『あれ』とはなにかを聞くと。


「っい、行ってきますの、キス……」


聞き逃してしまいそうなほどの小さな声。
恥ずかしそうに頬を染めながら言ったマリーに、どうしようもなく気持ちが溢れる。



――ああ、可愛い。どうしてマリーはこんなにも可愛いのだろう。



「マリー、」


彼女の名前を呼べば、俯いたまま「なに、」と返ってきた。
まだ恥ずかしいのか、顔を上げようとしない。


「――マリー」


もう一度、彼女の名前を呼ぶ。
ふ、と顔を上げたマリーを、優しく抱きしめた。
いきなりで驚いたのか、肩がぴくりと跳ねた。そんなところも小動物のようで可愛らしい。
腕の力を緩めて、マリーと目線を合わせる。
ちゅ、とリップ音を鳴らしながら二、三度ほど唇を重ねた。


「き、ど」


まるで林檎のように頬が真っ赤に染まった、マリーの頭を優しくなでる。


「ん……じゃあ、行ってきます」
「……う、ん。行ってらっしゃい」


頬を赤く染めたまま、はにかむマリーが可愛くて、愛おしくて。
もう一度抱きしめて、触れるだけのキスをした。



【End.】