大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: ハイキューBL ( No.117 )
- 日時: 2014/08/09 19:56
- 名前: 鑑識
ちょいっとエロス注意です。黒大のつもりですが、別段特定するような描写はないのでお好きなようにという感じ。
いっそ孕ませられたら、と思う。
たとえばいま自らの昂った熱を包み込む薄い膜を取り去って、真っ白に汚れた欲望を吐き出してしまって。
下に組み敷かれて、鼻水に涙に汗に体液に顔をぐしゃぐしゃにされたこいつのからだが、精子をひとつの生命にできたのなら。
そうすれば、この身体ばかりを求め合うだけの関係なんて終わりを告げて、自らの愛情の深さと醜さを彼に味わってもらえて。
きっとそのときは、苦痛で辛酸で、そしてなにより幸福な、なにかを手に入れることができたのだろうけど。
「考え事、してんじゃねーよ」
腰のあたりに両脚を搦められ、そのまま引かれる。繋がったままの欲は先程よりも深く入り込んで、熱くうねる肉癖に吐息が落ちた。
「っ、わりーな」
「は、あっ、まて、激しっての、」
負けじと腰を打つのを速めると、そうすれば彼は一際色っぽい声を出す。
肉同士がぶつかり合って、中を解すために使われたローションが淫猥な音を立てて、その度に彼は艶やかな声を上げた。
「なに、考えてたんだよっ、」
「いやぁ、妊娠しろよとか、考えてたっ、と」
「うぁっ!は、あ、無茶、言うなっての!」
自らの欲望をさらに昂らせる喘ぎに混じって、色気の感じられない言葉を吐く。そろそろ、とは言わずとも伝わったようで、彼も緩やかに腰を動かして催促した。
吐き出した白い欲は俺達を隔たる薄い膜に受け止められると、俺の愛がこんなものに、なんて少しだけ腹立たしくなった。
いや、こんなものがあろうとなかろうと、彼は俺の愛を受け止めてなんかくれないけれど。
吐精後の脱力感のまま彼の胸元へと項垂れる。程よい筋肉は汗にまみれていて、しかしなぜか不快には感じなかった。
既成事実でも作れたのなら、このうすっぺらな関係も終わりにできるのだろうか。
あぁ違うな、俺たちの間にはもっともっと大きな壁があって、それはどうしてもどうしたって超えられなくて、それがあるから既成事実なんてものも意味をなさないのだった。
これで、何度目になるのだろう。
口には出さずにどうにか飲み込んだそれは、俺の頭を蝕んで、そのどうしようもなさに頭を抱えるのだ。いつもいつも。
(もしもあなたが)
欲望を包み込んでいた膜を取り去ると、溜まった白さを眺めて思う。どうしたって彼に子供はできないのだけど、なんとなく、彼のために吐き出したこれがもったいないな、なんて。