大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 【 ワンピースBL キャラ指名募集 】 我らは今日も夢現 ( No.38 )
- 日時: 2014/10/10 01:32
- 名前: 川内
最初で最後の小さな嘘
「 兄貴、 シャワー先使っていいぜ 」
「 ん、 ありがと 」
シャワールームに移動して身に纏っているものを全て脱ぎ捨てた。 いや、 きちんとたたみはしたけれども。
そうすると、 恐ろしいまでに真っ白な左足が露わとなる。 血が通っているはずなのに血の気を感じさせない。 絵の具かなんかを塗ったような白。 どうやっても日に焼けないこの左足。 さて、 回復するすべはあるのだろうか。 あれからかなりの年月が過ぎた。 もう、 おれの故郷はない。 存在しないものになってしまった。 おれの、 大好きな故郷。 美しい街並みがたまらなく好きだったのに、 もう見る影も無い。
「 あ、 」
鏡に映る自分の姿を見て気がついた。 白髪が増えてきている。 これがただの年齢によるものなのだったら安心できるのだが、 それが病気からなのか年齢からなのかはっきりしない。
いつだってたまらなく苦しいというわけではないがくるしくていたくてどうしようも出来ない時がある。 俺の寿命はあと何年か。 気丈に振る舞っていなくては。
彼に気がつかれたら、 舌を噛みちぎって死んでやろう。 絶対に。 弟を一人残すのは不安ではあるが、 それが俺の決めたことである。 あっちにはいろいろな人がいる。 両親、 妹、 コラさん、 そしてヴェルゴさん。 エースもサッチも親父もいる。 そう思うとあっちに行くのが待ち遠しくなるか、 とと割れれば、 俺は否定するだろう。 こちらにはドフィ、 マルコ、 頼まれてしまったエースの弟くん、 それから我が最愛の弟がいる。
いつまでこうしていられるか。
「 兄貴、 大丈夫か? 」 「 ん? 何にもないよ 」
嘘をついたという罪悪感は、 いつまでも消えない
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