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突如始まるアイマルHPB小説。








〜Marth side〜

…アイク…まだかなぁ。

今日は彼の誕生日だ。
準備した、蒼いリボンを掛けた箱。
アイクへのプレゼントだ。
どうしても、この色が良くって、かなり探した。

彼へのプレゼント……。
アイクはあまり物を持たないタイプだからとても迷った。
気に入ってくれると、いいな。

二人の部屋にはまだ僕一人だけ。
今日はアイクはリンクと町に出掛けていた。
僕は乱闘があって１日、館にいたから、昼間は全く会わなかった。

今日に限って帰りが遅くて……。
すこし、さみしいような気持ち。

……早く、帰ってきて。


〜Ike side〜

まずい。
つい、時間をかけすぎてしまった。

今日はマルスの誕生日だったから。

リンクにお願いして、一緒に町へ出掛けてた。
長いことかけて決めた、マルスへの贈り物。
もちろん、包装の色は、マルスの色。

こんな大事な日に、待たせる訳にはいかない。
一目散に部屋へ向かう。

リンクには「先に急ぐ。」とだけ伝えた。
明日、改めて礼を言わねばな。

急いで…。
早く、マルスの顔が見たい…。


〜Marth side〜

「…ただいま。」

待ちに待っていた、アイクの声。
「お帰り！」
「あぁ。」
言いながらアイクが片手を後ろにまわす。
両手とも、後ろにある状態だ。
「……？」
「その……。
マルス、誕生日おめでとう。」
アイクが差し出したのは、青い、小包。
「これを、僕に…？」
「…？そうだ。」
アイクがにこりと笑う。
嬉しかった。
よく考えたら、アイクからプレゼントを貰うのは初めてだった。
「……開けてもいい？」
「あぁ。開けてくれ。」
丁寧に包装をはずすと、中には…

青いチャームの、ネックレスが入っていた。
驚いた。
「あんた、前、大事にしてたネックレスなくしちゃった、って言ってただろ。だから、買ってきた。」
確かに、前なくしたネックレスに少し、似ている。
けど、こっちの方が好きだ。
「ありがとう…！」
「あぁ。
………貸せ。…着けてやる。」
鏡の前で着けてもらった。
なんというか、やっぱりこの色がしっくりくる。
鏡を見て、二人で顔を見合わせて笑った。
「やっぱりあんたはこの色がよく似合うな。」
「ありがとう、アイク。」　
「ん…どういたしまして。」
「あ、そうだ。
アイク、僕からもプレゼントがあるんだ。」
緊張しながらも、準備していた、箱を渡す。
「…開けてもいいか？」
「うん、もちろん。」
慣れない手つきで、アイクがリボンを外し、箱を開ける。
本当にアイクからのプレゼントを見て、驚いた。
何故なら僕も……
「……！」

同じプレゼントを選んでいたから…。

「お揃い…だね？」
アイクの手には蒼いチャームのネックレス。
プレゼントを選んでいて、これを見た瞬間
プレゼントは決まりだった。
「あんた……すごいな。」
アイクも驚いている。
「アイク、ここ座って？
着けてあげる。」
次は僕がアイクにネックレスを着けてあげる。
「…やっぱり似合うね……。」

鏡の前には、お揃いのネックレスを着けた二人。
また、二人で顔を見合わせて笑った。

「誕生日おめでとう、アイク。」
「誕生日おめでとう、マルス。」