大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: 【おそ松さん】小説置き場【エロ注意】 ( No.10 )
日時: 2016/01/26 19:38
名前: まろん

【平行線】

「ただいまー」
玄関の扉を開けると、丁度出かけようとしている三男の姿があった。
「……おかえり」
なんとなく不機嫌そうな顔が僕を見上げる。

「どーしたの? こんな時間に出かけるの? もう夕方だけど……」
そんな僕の問いかけに、察しろよという風に奥の部屋を指差す。

微かに漏れる声。どの兄さんかは分からない。……というか、わかりたくない。

「わかっただろ? 僕はしばらくどっかいくよ」
そう言って立ち上がる。
「待って! 僕も行く」
チョロ松兄さんの返事も待たないまま、僕はその後を追った。

いつからだろう。僕とチョロ松兄さんを除く四人がデキていた。それからは、まぁこういうことがしばしばある。でも、僕はチョロ松兄さんと二人切りになれるのは嫌じゃないから、別にいいんだけど……チョロ松兄さんは違うらしい。

「なぁ、トド松はああいうのどう思う?」
唐突な質問に、僕は思わず質問で返した。
「チョロ松兄さんこそどうなの?」

ちょっとした間。
少しだけ、期待してしまう自分が憎い。

「ありえないだろ」

僕の望みはあっけなく砕かれる。

「男同士とか、そーいうのは置いといて、まず兄弟だぞ? 近親相姦とかありえねぇから!!」

「はは……そーだよねぇ」

兄さんの愚痴に適当な相槌をうつ。兄さんの愚痴は止まらない。

「だいたいさぁー……」

前にあるチョロ松兄さんの背中がやけに遠くに感じる。

たぶん、僕の気持ちは一生伝えることはできないし、伝わらない。
僕たちの関係はずっと平行線のまま、つながりもしなければ、交わることもないだろう。

けどそれでもいい。それでも、今だけは兄さんを独り占めできるのは僕だけだ。
ほかの兄さんたちみたいなハッピーエンドもいいけど、こんなのも一つのハッピーエンドなのかもしれない。

僕たちの関係は、平行線。
ずっとつながることも交わることもないだろう。でも、

「トド松、この前スタバァの新作飲みたいって言ってたろ。今から行くか?」

チョロ松兄さんは、ちゃんと僕を見てくれるから。



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これから忙しくなるので、書き溜めたものを一気に投稿しちゃいましたー。