大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 好きを綴る。 ( No.8 )
- 日時: 2016/02/11 11:57
- 名前: Re:rate
次いきます…!!
『もっと近くで…』
シンタローside
セトは綺麗だ。
話も上手くて、常に素直で。
あいつの周りの誰かが必要としている時、ちゃんとその誰かの隣にいる。
つまり、誰にでも優しい。
だが
誰にでも優しいという事は
誰も選ばないという事にも繋がる。
俺は、ちゃんとあいつの『特別』でいられているのだろうか?
深夜も近くなった頃。
御休み、という声と共に皆が自分の部屋に戻る。
今リビングに居るのは俺とセトの二人のみ。
「…ッさ、皆戻ったし…此処じゃ広すぎる。俺達も戻ろうぜ」
お互い眠くはないのだが、あまり広い場所に二人きりというのも落ち着かない。
「そうっすね…戻りましょうか」
ヒビヤがこのアジトに来た為、部屋数の問題で俺とセトは部屋を共にしている。
最初はモモがヒビヤと一緒に寝ると言ったのだが当の本人が尋常じゃない程嫌がり、一人が良いと言って聞かなかったので仕方なく俺とセトが同室になったのだ。
だがそれは俺にとっても都合が良かったので反論する事もなく快く受け入れた。
唯一気になる事といえば、すんなり納得した事に対するモモが俺に向けた得体の知れない何かを見るような視線くらいだろう。
- Re: 好きを綴る。 ( No.9 )
- 日時: 2016/02/11 12:02
- 名前: Re:rate
はい続き。←
部屋に着き、ベッド脇のランプだけ点けてとりあえず横になる。
セトは毎度の事ながら、緊張している様子だ。
毎晩寝床も一緒なのだから、良い加減慣れてくれないものだろうか。
そんな事を考えながら、俺は口を開く。
「そういえば…今日エネの奴、なんか機嫌が良かったんだが…お前何か知ってるか?」
そんな他愛もない会話に溶け込むように、さりげなくセトの太股の内側に触れる。
「しッ…知らないっすけど…何かシンタローさんと関係があるんすか?」
少し驚きを見せたものの、すぐ普段通りに戻り話を進めるセト。
まだまだ初段階だ
もっと、確実に
昂らせていかなければ
俺はこいつが
何かあるまでは絶対に行動に移さないが、微かにも求めるような動作を示せばそれに応えないという選択をしないような奴だと知っている。
また、そうなってしまえば歯止めを効かす事なく情事に至る。
"瀬戸幸助"とはそういう人間だ。
「直接関係があるわけじゃないんだが…やけに絡んでくるし何時にも増して煩かった」
先程触れた所を、今度は軽く撫で回す。
そして陰部にズボンの上から軽く触れ、少しずつ刺激を強めていくと、少し肩を震わせる相手の姿がある。
熱を持たせる事はこれで出来ただろう。
ズボンの中心部分が押し上がるように膨らんでいるのが触れただけで分かる。
「ッ…そうだったんすか…でもあんまり悪く言っちゃ可哀想っすよ…ッ…?」
少し吐息の混じる声で告げながら、俺の陰部に触れてくる。
先程俺がやったのと同じように、ズボンの上からゆっくりと。
俺の方にも熱が籠ってくる。
身体は熱いのに、不思議と鼓動は落ち着いていて。
それ程安心していられるのは、相手がセトだからなのだろう。
「別に良いんだよ…お前が優しすぎるだけだろ?」
返事は、来なかった。
その代わりに、俺に覆い被さるように上に乗ってくる。
これで、求めるものが与えられる。
- Re: 好きを綴る。 ( No.10 )
- 日時: 2016/02/11 12:04
- 名前: Re:rate
続き。
セトが首筋に顔を埋め、其処に舌を這わせる。
一方の俺は段々と鼓動が速まり、息遣いも荒くなってくる。
服を脱がされ、言われるがままに後ろを向くと、背筋を舌が這い回る。
「ぁ…ッん、…も、良いからッ…早く…ッ…」
「駄目っすよ…ちゃんと段階は踏まなきゃ…」
そう言ってまた前を向かされると、再び陰部に触れられる。
だが今度のは先程とは違い、直に激しく擦られた。
「ぅあッ…やぁ、あ、んッ…!!」
望んだのは此方だ。拒んだりなどしない。
だが過ぎた快感は留まる事を知らず、遂に欲が弾ける。
溢れ出した液を指で掬うと、舐めとって見せる相手。
「…昨日の今日なのに、こんなに沢山出たっすよ…?」
そう言葉を零し、後ろのすぼまりに指を挿れ、掻き回しながら段々と深くしていく。
最も奥のコリコリとした部分…前立腺に指が当たり、思わず身体が跳ねる。
ゾクゾクとするような快感に、声が次第に高くなっていく。
「シンタローさん…イきそう…?」
「…ッ…あぁ…も、無理ッ…ぁ、ッく…ぅ…ッ!!」
果てるのも二度目なのに、精はまだ尽きる事を覚えない。
「お前…まだだろ…?もう良いから…早くくれよッ…」
そう言ってセトの首に手を回すと、限界を告げるような恍惚な表情を浮かべながらズボンを下ろした。
「もう…どうなっても知らないっすから…」
そう告げられた直後、熱く質量のあるものが俺のすぼまりにあてがわれる。
程なくして、少しずつ入ってくる。
少しでも快感を外に逃がそうと声を出すがそれも無意味に、身体にまた熱が籠っていくだけで。
- Re: 好きを綴る。 ( No.11 )
- 日時: 2016/02/11 12:48
- 名前: Re:rate
はーい最終話。
「シンタローさん…大丈夫っすか…?」
そんな口先だけの言葉を並べる。
理性を飛ばしたセトにはもうそのような心配など、心外な程皆無なのだろうに。
「…平気だッ…すげ、気持ち良い…ッ…」
続きをするように促すと、一層激しく腰を打ち付けられる。
「腰、自分から動かすなんて…随分と淫乱っすね…?」
「や、ッ…違、そんな、つもりじゃ…ッ…」
「でも淫乱に変わりはないんじゃないっすか…?
…毎晩誘ってくるんすし…」
自分から動くなんて事は全く意識していなかった。だが快楽に勝てなかったという事実は確かにある。
「だって…お前、誰にでも…優し、からッ…」
何故今言ったのか、自分にも分からなかった。
これ以上言ってはいけないと思いながらも、開いた口は止まらない。
「俺ッ…お前の特別になりたくて…ッ…でもお前は…俺の事なんか選ぶはずがねぇし…どうしたら良いか分かんなくてッ……」
先程からの余韻で上がった息の中で、俺は全てを打ち明けた。
セトは目を見開き、また優しい顔で微笑む。
「本当…変な所で不器用なんすから…」
そう言い残し、俺にキスをした。
そしてセトの舌が口内に入ってくる。
俺はそれに応えるようにくちゅ、という音を立てて舌を絡める。
やがて離れると、名残惜しいかのように銀色の糸が互いの舌の間を伝う。
「これで安心したっすか…?
俺も同じように、シンタローさんの事を想っているんすよ…」
駄目だ
今顔を合わせたら、涙が溢れてしまう
そう思い、咄嗟に顔を背けてしまった。
それなのに
「シンタローさん…顔、見せて…?」
そんな甘い台詞に従順になってしまう。
今俺の目には、堪えきれずに涙が浮かんでいる事だろう。
セトが俺を強く抱き締める。
俺も同じく抱き締め返す。
すごく、温かい。
一番特別な相手の熱を感じられる。
それがどんなに幸せな事か。
「シンタローさん…これ、続けても良い…?」
ふとしたセトの発言で、俺達がまだ繋がったままだという事に気付く。
俺は頷き、先程よりも強く抱き締める。
セトが再び腰を動かす。
卑猥な水音が響く中、俺はただ甘い矯声を上げる。
「ぁ、ッ…あ、ん…ッ…せ、とぉ…!!」
繰り返し繰り返し、セトの名前を呼ぶ。
ちゃんと目の前にいる
誰よりも愛しい相手の名前を。
「せとッ…好き…ッ…大好き……ッ…ん、ぁあッ…!!」
「俺もっすよ…愛してるっす、シンタローさん…ッ…」
セトの方もそろそろ限界の様子。
切羽詰まった、吐息を含んだ余裕のない声。
「ふッ…ぅあ…ッ…頼む…お前が、欲しいッ…」
上手く強請る方法を知らない俺は、こんな言葉しか言えなかった。
それでも相手は頷き、ちゃんと俺に応えてくれる。
「…ッ……俺も、そろそろ………ッ……!!」
そのくぐもった声と共に、俺の中に熱いものが注がれる。
俺も同時に果て、溢れた液がセトの腹にかかる。
そして疲れで目を閉じ、そのまま眠りについてしまった。
眠る直前に聞こえたセトの言葉。
「……ずっと俺だけのものでいて下さい…」
一人よがりで傷付いていたってなにも変わりはしない
もっと早くにちゃんと自分の気持ちを伝えていれば、なんて
これからはずっと一緒に
もっと近くで相手と笑い合える
何度も拗れたこの恋の成就は
笑ってしまう程に呆気なく
とても簡単なものだった