大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: カゲプロr18 NLBL大歓迎! ( No.477 )
- 日時: 2016/08/18 20:25
- 名前: 海月
うぬぬ…シクメカ、そんなに面白かったとは…!
おっしゃ、ちょっくら見てきます!
*
「……ねぇ、」
どぐん。
その声を耳にした瞬間、異常な程に胸が脈打つのが分かった。
丁度体を反転させて通りへ踏み出した時だった。少年と青年が混じったような声が背にぶつかる。
動悸が収まらないまま振り返ると、一人の少年が立っているではないか。
「君、ずーっとココに立ってたけど」
……この人知ってる。しかし会ったのは初めてである。
ぴよぴよだらけの黄色い髪、女性のような白い肌。食えないようなニヤニヤした笑みに、大きな猫目はトレードマークだ。
めかくしどおりで彼を知らない者はいないだろう。
カノだ。
笑みを崩さないまま、彼は続ける。
「誰かと待ち合わせしてるのかな?…違うんなら、僕と付き合って欲しいんだけど。」
僕は直感する。
彼には僕が誰とも待ち合わせをしていない事が分かっている。
その上で僕に尋ねているのだ。
この時点で、僕の脳内は空腹と同じ位疑問で満ちていた。
「……ええ、付き合いますよ」
疑問も何もかも全て引っくるめて、思考の隅に追いやって答える。
慣れたものだ。さりげなく彼の傍に寄り添い、軽く手を触れ合わせる。すると向こうからその細い指を絡めてくるのだから、完全に相手もその気である事が見て取れた。
彼の言い様からすれば、僕が思想に耽って思い立つまでの間、彼はずっと僕を見ていた事になる。どうして?
こんなにも名が知れているのに僕を尋ねたのは何故か。
第一に、彼からする尋常でない位のいい香りは何なんだ。
カノに手を引かれ、歩いている間も疑問は渦巻き続けていた。
*
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