大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: カゲプロr18 NLBL大歓迎! ( No.490 )
日時: 2016/08/25 00:31
名前: 海月

コノハを愛でる会を設立したい







ほかほか。
カノよりも早く上がってしまった。
僕は備え付けのバスローブを羽織ってベットの脇に腰かけて、回転するようになった頭をぐるぐるぐるぐる回転させていた。


<お腹、減ってるよね>

「…………」

どうして。
どうして、分かったんだ?






僕と女王が、まだ一緒に廃屋で暮らしていた頃。
それは僕が初めてめかくしどおりに出る前だった。女王は僕にこう言った。

<あのね、クロハ。これから血を貰う時はね、前もって相手の人に「自分には特殊な性癖がある」って言うんだよ>

そうすれば、少しは誤魔化せると思うから。

せーへき。その時の僕には性癖の意味がよく分からなかった。何故伝えなければならないのかも、理解出来ずにいた。
何故誤魔化す必要があるのだろう。相手は人間。しかも大人だ。僕ら吸血鬼の存在は架空でしか無い。
僕がいくら行為に及んだ所で、相手に「吸血鬼だ」と正体を悟られる事も無いだろうに。

僕の中では「誤魔化す必要は無い」と、正体は決して悟られない筈だという確信に満ちていた。だが、僕は欠かさず行為に及ぶ前は特殊な性癖持ちである事を相手に伝えていた。
女王は僕の身を案じて言ってくれたのだ。
万が一にでも、研究所ではいない者扱いされている僕が「生きている」と分かったら。
いくら僕が失敗作と言えど、息があるまま外の世界へ転がすなど情報漏洩も同じ。口封じに何をされるかなど、想像に容易い。



これまでに相手をしてきた奴等に、僕の正体は一度として悟られた事が無い。
「性癖があるから」と伝えて、実際大抵の相手は少し驚くか、面白そうににやけるか、冷めた目で見られるか。
「吸血鬼みたいだね」と笑われた事があっても、真に受ける者は誰一人いなかった。


カノはこの通りじゃかなりの知名度を誇っている。
あの奇っ怪でおちゃらけた人柄だ、人脈もそれだけ広いと見ていいだろう。
僕だってこれまでに相手をして来た奴等は相当な数だ。カノの知り合いの中に一人ぐらい、僕の相手をした奴がいてもおかしくない。

……だとしても、その中に「待たせたね!はーさっぱりしたあ!」タイミング悪すぎだろお前。