大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: カゲプロr18 NLBL大歓迎! ( No.507 )
- 日時: 2016/09/06 07:51
- 名前: 海月
おはようございます
今日も海月です
杏さん、文字化けは大変ですよね…投稿した後うげってなりますのん
おおお、総受けがお好き、とな!いやはや嬉しいですね
私も見事に腐敗が進んでおりますw
お誕生日、よかったら教えてほしいです…
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「お、前ッ、今、今僕の事」
「??、」
吸血鬼って言ったよな?
しばし沈黙。
きょとんとした顔で、カノが口を開く。
「へ?あぁ、うん。違うの?」
瞬間、確信に変わる。
コイツにとっていかに僕が風変わりな奴だとか、特殊な性癖持ちだとか、そんな特別視は毛ほどもされていない事が分かった。コイツは、カノは僕が吸血鬼だと本気で思っているようだ。
嫌でも体がカノを警戒し始めるのが分かった。…もし、コイツが外部に僕の事をばらしたら。いや、実はもう既にばら撒いてるんじゃないか?
変な不安でさっき潤ったばかりの口内が乾いていく。
それでも、なんとかカノの問いに答える。
「、っ………何故、一体『どこから気づいていた、何で分かった?』…って、聞きたいのかな」
遮られた。
否、先を完全に把握されて、驚いた僕が黙っただけなのか。あるいは両方か。
何を続ければいいのか分からなかった僕は、ただ眼前の琥珀色を睨め付けることしか出来ずに居た。
体が強張る。爪が食い込む程握り締めた手のひらに嫌な汗が滲む。それでも手の内を見透かされる訳にはいかず、とにかく表情を平静に保つよう意識した。
カノが口を開く。
「あはっ、やだなぁクロハ君!そんな真顔にならなくったってさぁ、……大丈夫、僕は君の敵になるつもりは無いよ」
口調こそ柔らかく、温かみを感じさせる優しいものだった。口調は。
だが、僅かにその双眸には遊び心のような、弄ぶような何かが滲んでいる。
…僕の敵、か。
馬鹿馬鹿しい。ただの餌の癖に。
ここは押されてはいけない、そう思った僕は強張った肩の力を抜き、何とか笑みを繕って問いかける。
「……流石はカノさん。名が知れているだけ何でもお見通し、という訳ですか」
にこにこ。相変わらず笑みを浮かべ、黙ってじっと此方を見据えている。「さぁ、どう出る?」と楽しんでいるようだった。
「聞かせて下さい。…いつから気付いて居たのですか?」
核心を付けるような言葉は思いつかず。結局相手の思い通りの質問をしてしまったようで、何だか歯痒い。
「んー?それはねぇ、…最初っからだよ」
にっこり、目を細めて答えられた。胡散臭い。
この際カノが嘘をついていてもおかしくは無いが、嘘を付く理由も無いだろう。
最初っから。
それを聞いた僕は特に驚かなかった。というより、自分自身元から分かっていたような気もした。
「まぁ話には聞いてたんだけどね、君の正体。少し頼まれたんだ…今は詳しく話せないけどさ」
話には聞いていた。最初から知っていた。頼まれた。
…駄目だ、研究所の奴等としか思えない。僕の勝手な憶測になるが、もしかしたらカノは研究所の一員で、「めかくしどおりに怪しい奴がいるから確かめて来い」って言われて、それで僕を…誤って表に転がった情報を、始末しに来たのだろうか。
いやしかし、こんな卑しさ100%みたいな奴が、知名度抜群のコイツが研究所の一員なわけが無いだろう。
…あぁ、ますます体が強張ってきた。いけない。ここで怯みを見せてはいけない。
僕はさらに表情を塗りたくる。
「…うわあっ、そ、そんな怖い顔しないでって!
言ったでしょ?僕君の味方だって。むしろ僕が可愛い子の敵になる方がおかしいのさ、分かるよね?」
いや分かるよねって言われても分からないから。
それにしたって何故か今怖がられた。おかしいな、今は笑おうとしたのだが。
「あぁ、それから言い忘れたね…君の正体を知ってるのは、僕以外めかくしどおりには誰もいない。
だから安心してこれからも遊びにおいで?」
………。
何てことだ。本来なら僕を「めかくしどおりの皆は君のことぜーんぶ知ってる」と脅し、僕をめかくしどおりから離して衰弱させるのが普通では無いのか。
「………それはどうも」
分からない。非常に分からない奴である。思い返せば、会った時からカノに対して疑問ばかり抱いて来たじゃないか。
そして、その疑問の何一つ解決していない。答えは得られても、納得が行かないのだ。
*
次回はr入りそう…はよいちゃいちゃさせたい