それから、同時に言う。「性奴隷に」「恋人に」そして互いに「えっ」と顔を見合わせる。……性奴隷と言ったのは私ではなく睦月だ。くれぐれもそこは間違えないで欲しい。「この流れだと当然、性奴隷では?」相変わらずの微笑を浮かべて睦月が言う。睦月の頭の中は今、きっと毒々しい薔薇色だろう。BLだけに。「いや、恋人。考えて、あの副会長が会長を奴隷にするはずない」私がそう言っても「いえ」と睦月は反論する。「夜は変わるのでしょう」