大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 第1話「確信犯の眠いふり」 ( No.26 )
- 日時: 2016/04/01 09:50
- 名前: 如月 自由
「開催日と練習日の日程はこのままで行く。昨年度行ったアンケートによると、特に不満がなかったようだしな。
で、問題は、だ」
俺が資料から目を離すと、全員俺に視線を合わせた。
「昨年度の準備期間中、部活動ごとに準備を割り振ったところ、サボる人が少なからずいた、という点だな。
アンケートに多く書かれた意見をまとめたものが裏にある。読んでくれ」
資料に目を通しながら氷智が呟く。
「いつの間にこんな資料を作成して……。これ全部、梓くんが?」
「意見をまとめるのは得意分野だからな」
すると全員から異口同音に感嘆が漏れた。
「別に大したことじゃない。何も全てのアンケートに目を通してはいないしな。
それにサンプルとして使用したのは五十枚ほどだから、そこまで正確じゃない」
「十分大したことだと思うっすよ会長!」
沼津が目を輝かせて言う。
生徒会に沼津が入ってきてから分かったが、どうやらこいつは俺のことを尊敬しているらしい。
特に尊敬されるようなことをした覚えがないが、尊敬されて嫌な訳がない。
「そうか。ありがとな、沼津」
「はいっす!うおお、会長に感謝されたぜ……!」
沼津はガッツポーズをしながらくしゃっと笑った。
身振りの大きさといい、顔といい、こいつは犬みたいだと俺は思う。
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