まず、ズボンを両足通し、かかとを持ち上げて腰まで上げ、ベルトを締めた。そして上半身を起こしてシャツに両手を通し、もう一度寝かせて下からボタンを留めていく。案外他人のシャツのボタンを留めるのは、面倒で時間を食うものだと実感した。ちらっと時計を見ると、七時まであと十分になっていた。焦燥感によって一つ舌打ちが漏れながら、ボタンを留めていく。まだいくつも残っている。早く、早くしないと____「……あ……っ」いきなり下半身に刺激が走って驚く。