「……でもさ、良かったでしょ?」喜色満面で志雄が尋ねるので、俺は眉をひそめて「何がだ」と聞き返した。「アレ、気持ち良かったでしょ?だって兄ちゃん、あんなに可愛い声で「それ以上言ったら、殺す」思いっ切り睨んでやるが、志雄はどこ吹く風。俺はため息を一つ吐いて、これを追求するのは諦めることにした。こいつには何を言っても無駄だと思っただけで、決してアレが嫌じゃなかったから、という訳ではない。決して。