大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 文スト BL!! CP色々有り ※太宰さん多め R18 ( No.110 )
- 日時: 2016/12/17 19:25
- 名前: ぽぺぽぺ
織田作×太宰いきます!!!
織田作side
カランカラン…
何時もの酒場へ入ると、そこには当たり前の様に太宰が居た。
だが、今まで当たり前の様に思っていたもう一人の<<友達>>は何処にも見当たらなかった。
「やぁ、織田作。
来ると思っていたよ。」
太宰は、酒のグラスを掲げ「先に始めてるよ」と言い、酔って少し赤みを帯びた顔を綻ばせた。
俺は無言で太宰の隣へ行き、マスターに「アブサンを呉れ」と言って椅子に腰を落とした。
「……織田作がアブサン…珍しいね。
強い酒は記憶が飛ぶから好まないって前に言っていたのに」
太宰がいつものとは違う、少し値の張る蟹缶をつつきながら言う。
「そういう気分なんだ…。
何故か無性にそういう酒が飲みたくなった」
俺が言うと、太宰は「ふぅん…」とだけ言って酒を飲んだ。
俺は知っていた。
太宰がいつもとは違う蟹缶を酒の肴にしている時は、太宰に何かしらがあった時だ。
ただ、それが 太宰にとって良いことなのか…或いは悪いことなのかは聞かない限り分からない。
いつもは気にならないのだが、今日だけは何故か聞きたくなった。
聞かなければならぬ様な気がした。
「……何か、あったのか?」
太宰は暫く黙っていた。
酒場のBGMだけがこの空間を満たす。
言葉が足りなかっただろうか……
少し心配になり、太宰に声を掛けるべく、口を開く。
が、先に声を発したのは太宰だった。
「…今日、上に 捕まえた捕虜の拷問を任されてね。色んな手を試したのだけれど、ふと目を離した隙に自殺されてしまってね…何も口を割らずに。」
俺は黙って聞いていた。
「あの捕虜から情報が聞き出せれば今回起こっている抗争も早々に幕を閉じる事が出来ると思っていたのだけれど……
色んな面から悪態を突かれるし…あーあ…もう最悪……」
暫く黙って聞いていたが、10分程経った頃だろうか、俺は口を開いた。
「太宰。」
太宰がゆっくりこちらを向く。
俺は、太宰と視線が交わったのを確認すると、目をしっかりと見て、問うた。
「本当は、何があった?」
太宰は一瞬、泣きそうな、驚いた様な、口では表し難い表情を見せたが、すぐに何時もの顔になり、俺から顔を逸らして 言った。
「…場所を変えよう。
マスター、お金置いておくね。」
俺は、財布から金を出すと、何も言わず、太宰に続いて店を出た。
ーーー
一旦止めます!