大人二次小説(BLGL・二次15禁)

Re: BL色々書くよ(森×太宰)(文スト多)R18 ( No.81 )
日時: 2016/10/04 22:30
名前: ぽぺぽぺ

中也side


思考がフリーズする。
何故、アイツが此処に居る。
何故、アイツは苦しそうに息を上げている。
何故、アイツと首領が…………………。

「中原君。扉を閉めてくれ給え」

その首領の声にハッとし、俺は急いで扉を閉めた。

とりあえず、今の状況を確認しよう。

俺は、地下牢で仕事中、放送で首領からの呼び出しを言い渡された。
だが、流石に血だらけの服で首領に会うのは気が引けて、急いで替えの服に着替えて首領の元へ向かった。

その後は特に何もなく、ただただエレベーターの中で何故首領に呼び出されたかを考えながら、急いでいて雑に被った帽子をエレベーターの鏡を見ながら直した。
エレベーターを降りたら廊下に飾られているさぞ高いであろう壺や花瓶に注意して首領室の扉の前まで来た。

そこまでは、いつもと変わらなかった。
目の前の扉を開けるまでは、いつも通りに時間は進んでいた。

しかし、今、時間は止まっている。
あまりに急な出来事に頭がついていけていないのだろう。

脱力し、首領室の中央にあるローテーブルにうつ伏せにもたれ掛かっているアイツは、尚も息を荒くし、必死に背を上下に動かしながら呼吸を整えていた。

「中原くん。」

表情の読み取れない無機質な声。
俺は勢い良く首領へ向く。

「はい。なんでしょう。」

何はともあれ、俺は今、ポートマフィアの一員であり、目の前に居るのはマフィアを束ねる首領。

なるべく自然に返した。

つもりだ。
もしかしたら、俺は今首領に普段は見せないような顔で向いているかもしれない。

「君には、来週から太宰君と一緒に○○へ行ってもらおうとも思っている。
そこにある大きな組織が……………」

顔さえ首領へ向けていたものの、意識は完全に太宰に向いていた。

これほど首領の話が長いことはあっただろうか。
しばらく話を聞いていると、視界の端でもぞもぞと散らばった服を手に取り、身に付ける太宰が見えた。

腰が痛むのか、動きは至極ゆっくりだ。


「………ということだ。今回の任務もよろしく頼んだよ。《双黒》」
「承知致しました。」

俺は、ここで一瞬迷った。

このまま太宰を置いて部屋から出るか否かだ。

首領はその迷いを見透かすようにして

「ついでに、そこの相棒も連れていってくれるかい。多分、1人で歩ける状況ではないと思うからね…」

(誰のせいだ。)

………口には出てねぇな。よし。

気づくと、太宰が隣に立っていた。
俺は、そのことを確認すると首領に背を向け、首領室を後にした。