大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- Re: 姦詰め短編集。【こいし×村紗】※閲覧注意 ( No.125 )
- 日時: 2017/03/08 16:09
- 名前: 玄蠢ーGenSyunnー
びっくりして開いた口が塞がらない、と言うかのような目で彼女はジッと私を見つめた。
そうそう、そういう反応をしてもらわないと__。
「....」
彼女は怪訝そうな表情でしばらく私を見つめていたが、諦めがついたのかプイッと顔を逸らした。
つくづく可愛いな、と思ってしまう。
そして何処までも罪な女の子だとも思う。
村紗 水蜜というその存在が、憎々しく感じられる。
...この、歪みきった感情が私の心を揺り動かしているのか。
彼女を殺したい。
彼女を優しく見守ってあげたい。
その二つの感情が、私の身体を支配していた。
嗚呼、私は彼女より醜いな。
「...でも、水蜜は馬鹿だね」
「....?」
ポツリ、と洩らした本音。彼女は再び、此方へ顔を向けた。
自分を殺すような場所にわざわざ赴くなんて、よっぽど死に際が好きなのかしら。
そう思うと、開いた口は閉じる事を忘れたかのように動き始めた。
「わざわざ死に行くとか」
「よっぽど危険な事が好きなの?」
「水蜜はさ、一回死んでいるのに...」
「死ぬ直前で、生かされる。それなら、私が楽にしたほうが幾分マシだよ?」
それだけ言い切ると、私のモヤモヤしていた心はすっからかんになっていた。
彼女に伝えたいことは伝えた。
私が此処に通うのは彼女に会いたかったから。彼女を殺したかったから。
そう思う事で私は、私で居れる。彼女の事など気にせずに。
「...そうなんだ」
「........そうよ。それだけ。私は――、水蜜を殺したい」
彼女は恐怖によって硬直しきっている顔を無理矢理崩して、笑顔を浮かべた。
嘘らしくて、それでいて彼女らしい笑みだ。
水蜜を殺したくて殺したくて、堪らないのだろう。私は今、ウズウズしている。
彼女が一度、味わっている苦しみをもう一度味わせる。
....................否、それだとその後はどうすれば良いのだろう?
苦しみの後には、快楽を与えてあげれば良いとお姉ちゃんが言っていた気がする。
....快楽って、なんだろう。性行為かな?
「...地底の妖怪が悪に手を染めてどうするの。これ以上嫌われたら、消滅するよ?」
その日の欲望は、彼女のその台詞によって全て消え去ってしまった。
嗚呼、確かにそうだな。
嫌われて消滅してしまったら、彼女への...“彼女への”?
何だろう。何か思い出せそうで、思い出せない。
何だか無性に悲しくなって、その場から消えた。
*****
「....今日も居るの?」
今日も彼女は居た。村紗 水蜜が。
よく飽きないな、って思う。
はははと乾いた笑いを発しながら、水蜜は静かに頷いた。
「....昨日は突然居なくなったじゃない。殺意が収まったから?」
「うん。水蜜のあの言葉を聞いちゃったら、殺す気も失せちゃったわ」
「ふぅん」
今日も特に弾まない会話。
こんな会話をしてて、私達は心底楽しんでるのかな?
....こんな事、考えるのいつぶりだろう。
「...水蜜?」
私が数秒だけ考えに耽っていると、水蜜はいつの間にか居なくなっていた。
下の方から、バシャバシャと水音が響いている。
慌てて血の池を見ると、水蜜が案の定溺れていた。
私はそれを、ジッと傍観する。
何故って、彼女はとても楽しそうにしているから。
苦しい筈なのに、彼女は楽しんでいる。
矛盾してるのかな?
__バシャバシャ、ばしゃ、.........ちゃぷん。