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視点・クロハ

急にシンタローがのそっと立ち上がって、

「…あれ？クロハ、顔赤いぞ？風邪か？」

…と顔を覗きこんできた。

膝に両手をあて、前のめりになっているせいで
赤いジヤージの下に着ている襟元のゆるい服の隙間から、
シンタローの肌が見えている。

日焼けしていない、白い肌。
覗きこむシンタローの目。
ほんのり色付いた頬。

当の本人はどれだけ自分が色っぽいか気づかず、
自分を凝視したまま黙りこんだ俺を
不思議そうに見ている。

「なあ…お前マジで熱あるんじゃねーの？」

そういうと、突然俺の額に自分の額をコツンとくっ付けた。

「…うーん…少し熱いけど…熱って程じゃないな…」

お前…俺がどれだけ我慢してると思って…っ！

『お前…煽ってんのか？』

「ん？何か言っt…ぅわあっ！」

俺はシンタローの腕を思いっきり引き、

キスをした。


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