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更新5　視点・シンタロー

木に寄りかかって一息ついてから気付く。

マリーの薬のせいで服がベトベトだ。
折角、前の町で動きやすそうなアーマー買ったのに…
まあ結構安いやつだけど。

脱いで乾かしておくか。うん。
下に着てた服にも少し付いてるけど、
それはしょうがない。

…にしても、この薬匂いがキツいな…。
ぽわ〜っとする甘い匂い…
結局、何の薬か聞きそびれたし。
まあ害はないらしいし、いっか。

暑くもなく寒くもなく、時折風が吹いていい天気…
少し眩しくて目を瞑る。

ふー………。


突然、目の前が陰り、もうセト達が来たのかな…と思って
目をあけると、そこに居たのは
巨大なモンスターだった。

見た目はピンク色の花のつぼみのようで、
横で蔓がうごめいている。
さっきセトが苦労して倒していたやつと同じ種類だが、
それより何倍も大きい。
横2m、高さも3mぐらいあるだろうか。

ヤバイ、という時になって、剣が無いことに気付く。
落ちるときに放り出してしまったらしい。

とにかく逃げなきゃ…！
小さいサイズでもセトが苦戦してたやつだ、
その大きいやつなんて俺に太刀打ち出来る訳がない。

そう思って走り出したのだが、
何かに足を引っ張られて前のめりに倒れる。
見ると、地面からつきだした根っこが、
しっかりと俺の左足を掴んでいた。


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