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更新5　視点・カノ

座りこんで、はぁ…はぁ…と
肩で息をしているシンタロー君。

ゴメンね、休む暇は無いよ？

「シンタロー君…、壁に手をついて、
お尻コッチに向けて？」

僕の言葉にビクッと反応して、
困ったように見上げて言う。

「カ、ノ…ここ、で…？もし…誰か、来たら…！」

「来ないよ。夜だし、こんな路地裏に入ってなんて。」

もし本当に誰か来たら…
見せつけてやるのも良いかも。
ああでも、可愛いシンタロー君の姿は
やっぱり見せたくないなぁ…？

「ほら、早く。それとも…僕じゃ、やっぱり…嫌？」

「あ…や、違くて…！」

ほら、焦ってる。
シンタロー君の顔が青ざめていく。

やがてシンタロー君はふらふらと立ち上がり、
後ろ向きになって壁に手をついた。

「こ、これで…いいのか？」

「ん。良く出来ました♪」


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